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2007年04月29日

[K-ABCアセスメントバッテリー(K-ABC心理教育診断検査バッテリー)]

K-ABCアセスメントバッテリー(K-ABC心理教育診断検査バッテリー)

K-ABCアセスメントバッテリー(Kaufman assessment battery for children)とは、A.S.カウフマンN.L.カウフマンによって1983年に開発された幼児・児童向けの個別式心理教育アセスメントの総合的なバッテリー(組み合わせ)である。日本版のK-ABCは、松原達哉、前川久男、藤田和弘、石隅利紀らによって標準化が行われた。対象年齢は2歳6ヶ月から12歳6ヶ月までとなっており、幼児期の子供から小学校を卒業するまでの児童に対応できるアセスメントであり、ビネー式知能検査やウェクスラー式知能検査に類似した知的能力(知能)を測定することもできる。K-ABCでは知能と言わずに「認知処理能力」と呼んでいるが、K-ABCでもIQ(知能指数)を相対的な比較が可能な偏差値で算出することができる。

その意味で、子供向けのK-ABCとは、個別式の知能検査であると同時に、子供の知的能力を発達水準(生活年齢)と照らし合わせて総合的に評価する教育目的の発達検査としての特徴を併せ持っている。K-ABCでは子供の知的能力の測定に対して、新規の問題を解く「認知処理能力過程」と過去に学習した基礎知識を活用する「知識・技能の習得度(習得知識)」の二つの側面からアプローチする。

K-ABCの心理アセスメントを通して、一人一人の子供の知的能力と認知処理過程の特色(得意な問題分野と苦手な問題分野)を把握することができ,それぞれの子供の能力と適性、ニーズに合った学校教育と学習指導に活かすことができる。K-ABCの目的は飽くまで「子供の知的能力の特性と可能性にフィットした教育機会とアプローチを提供すること」であり、子供の知的能力を相対的に評価して区別することではないことに注意が必要である。

そのため、K-ABCの問題に解答する子供には制限時間が設けられておらず、問題を解く前には問題の仕組みを理解するための教習問題(練習問題)が与えられている。K-ABCは、知的能力に先天的な問題はないが学校の授業のスピードについていけない学習不振児童や知的能力に先天的な問題がある知的障害児にも対応可能な知能検査になっている。

K-ABCの評価尺度は大きく心理尺度である「認知処理過程尺度(Mental Processing Scales)」と教育尺度である「習得度尺度(Achievement Scales)」に分けられる。A.S.カウフマンは神経心理学的な知見を踏まえて、認知処理過程尺度を更に時間差を置いて課題を提示する「経次処理尺度(Sequential Processing Scales)」と時間差を置かずに同時に課題を定時する「同時処理尺度(Simultaneous Processing Scales)」に分類した。

子供の生得的要素の強い知的能力を測定する認知処理過程尺度には、経次処理尺度と同時処理尺度の二つがある。経次処理尺度には「手の動作・数唱・語の配列」の3つの下位尺度があり、同時処理尺度には「魔法の窓・顔さがし・絵の統合・視覚類推・位置さがし・模様の構成」の6つの下位尺度がある。子供の教育効果を測定する習得度尺度には、「算数・なぞなぞ・言葉の読み・表現の要求・文の理解」の5つの下位尺度がある。

posted by ESDV Words Labo at 04:57 | TrackBack(0) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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