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2015年01月06日

[臨床心理学の研究・実践の特徴と精神医学との差異:1]

臨床心理学の研究・実践の特徴と精神医学との差異:1

臨床心理学(clinical psychology)は、『生物学主義・診断主義・薬物療法』を中心とする精神医学(psychiatry)の精神病理学や心理面接法を参照しながらも、独自の歴史的・臨床的な発展を遂げてきた。

フロイトの創始した精神分析(力動的精神医学)も、病名診断や薬物療法を重視せず、言語的コミュニケーションによって患者の精神疾患を改善しようとするので、現在では臨床心理学の心理療法の一種と見なされることも多い。

フロイトの時代の精神分析家は精神科医であることが多かったので『精神分析医』という自己アイデンティティが成り立っていたが、20世紀末から21世紀にかけては医師免許を持たない臨床心理学者の精神分析家のほうが多くなっていて、精神科医が精神分析を行うケースは特に日本では殆どない。

基礎心理学では自然科学を模範とする実証主義的な研究法や実験に基づく仮説検証が行われてきたが、応用心理学の一部門である臨床心理学では『実験・観察』以上に『臨床的実践・心理テスト(心理アセスメント)・対人援助技術(ラポールの信頼関係)』が重視されてきた。

基礎心理学では研究者が研究対象の外部にいて客観的に観察する『非関与的観察』が主流であるが、臨床心理学では研究者(心理臨床家)が研究対象と直接的かつ人間的に関わって問題状況や心理的異常を測定し改善しようとする『関与観察(参加的観察)』が主流であるという点も異なっている。

臨床心理学は、精神医学とも基礎心理学とも異なる独自の研究方法・臨床実践を発達させてきたが、臨床心理学と精神医学と基礎心理学とは『人間心理の理解を深めるための知識の統合』『心理的問題(精神疾患)を改善するための臨床的アプローチのトライ&エラー』において相互に連携して情報交換する必要性が一層高まってきている。

臨床心理学の主要な研究・実践の分野は以下の3つに分けることができる。

1.異常心理学

2.心理アセスメント(心理テストによる心理査定)

3.心理療法(心理療法の技法)

異常心理学は精神医学では『精神病理学』と呼ばれる分野に該当し、心理療法も精神医学では『精神療法』という言葉で呼ばれることが多い。



posted by ESDV Words Labo at 19:50 | TrackBack(0) | り:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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