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2015年04月08日

[R.H.レイのトラウマ症状の慢性化要因(ASDのPTSD化の要因)とトラウマ・セラピー]

R.H.レイのトラウマ症状の慢性化要因(ASDのPTSD化の要因)とトラウマ・セラピー

ライフイベントとストレスの相関に関する心理学研究で知られているR.H.レイ(R.H.Rahe)は、ASD(急性ストレス障害)からPTSD(心的外傷後ストレス障害)に移行しやすい患者の特徴として以下の点を上げている。

1.問題対処能力や社会スキルが低い。

2.自我防衛機制の強度や応用が弱く、現実吟味能力と関係する自我機能が未熟である。

3.発達早期にトラウマティックな体験(児童虐待・暴力被害・事件事故の目撃)や母性剥奪の体験(ネグレクト・親からの適切な愛情や保護を受ける機会の喪失)をしている。

J.M.シャルコーのトラウマ仮説(瞬間冷凍説)とトラウマによる解離症状

PTSDをはじめとするトラウマ関連障害の精神医学的な治療方略としては、SSRI・SNRIなどの抗うつ薬を処方する薬物療法、行動療法・支持療法などの精神療法(心理療法)を組み合わせていくことになる。トラウマ体験をしたばかりの急性期に、そのトラウマ(心的外傷)の状況や人物、その時の感情などについて話し合う『集団デブリーフィング』は、現在では治療効果が乏しいだけではなく急性ストレス反応を強める副作用が出やすいとされており、国際的評価でも非推奨な治療法になっている。

PTSDに対するエビデンスベースドな治療法(統計的根拠のある治療法)としては、認知行動療法(特に暴露療法と呼ばれるエクスポージャー法)、EMDR(高速眼球運動による脱感作及び再処理法)、ストレスコーピング(ストレス対処)の心理教育などがある。

行動療法(エクスポージャー法=暴露療法)の文脈に沿ったトラウマ関連障害の治療法の基本は、トラウマティックな体験記憶と関係するイメージや感情を思い浮かべて、その苦痛・恐怖・不安に段階的に慣れていくという『系統的脱感作』の手法にある。

トラウマ・セラピーとしてのエクスポージャー法には、段階的にトラウマ関連の記憶をはっきりと細かく思い出していく『系統的脱感作法』と一気に強烈なトラウマ関連の記憶・感情を思い出すことでショック療法的な改善を企図する『フラッディング法』との区別がある。

しかし、トラウマ関連の記憶や感情を思い出す作業には、一定以上の苦痛・恐怖・パニック発作を伴うリスクがあるので、(一人だけで絶対にできないわけではないが)トラウマ・セラピーの経験と技術のある心理臨床家の協力・助言を受けながら行うことが望ましい。

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posted by ESDV Words Labo at 17:00 | TrackBack(0) | と:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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