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2015年06月04日

[DSMのパーソナリティー障害(人格障害)の定義とエピソード的(挿話的)な発症プロセス]

DSMのパーソナリティー障害(人格障害)の定義とエピソード的(挿話的)な発症プロセス

パーソナリティー障害(personality disorder)とは、性格傾向が平均的な性格(人格)と比較して過度に偏っている問題であり、その偏り・歪みによって社会生活や人間関係が障害されることになる。“パーソナリティー(personality)”というのは、その個人を特徴づける一貫性と持続性のある『認知・思考・感情・行動・対人関係のパターン』のことであり、性格心理学において一般的に『性格行動パターン』と呼ばれるものに類似している。

パーソナリティー障害に見られる性格傾向・人格特性の過度の偏りは、生活環境・人間関係に対する適応能力を低下させる。その影響で、感情・気分が適切にコントロールできなくなって情緒不安定になったり、妄想的な不安や強迫的な観念に苦しめられたり、他者に対する依存心や無関心によって人間関係が上手くいかなくなったりもする。

かつてはパーソナリティー障害は。『人格障害』と表記されることのほうが多かった。しかし近年、『人格』という日本語の言葉には『道徳的・人間性的な価値判断(ヒューマニスティックな人間性の高低や善悪にまつわる価値判断)』が含まれているので、人格に欠陥や問題があるという誤解を避けるために『人格障害』という障害名は使わないほうが良いという批判が多くなり、そのまま英語で『パーソナリティー障害』と表記されることが増えている。

パーソナリティー障害は、幼少期から段階的にその特有の性格傾向が形成されていると推測されるが、一般に思春期後期から青年期(成人期)前期にかけて次第に明らかになり、その性格傾向の過度の偏りがその後、(中には予後が良くてパーソナリティー障害の問題状況が改善されるものや人も当然あるが)持続的かつ恒常的に続きやすくなる。

統合失調症やうつ病(気分障害)、不安障害などの精神疾患は、『エピソード的(挿話的)な症状・状況』を伴って発症するが、パーソナリティー障害の場合には特定のエピソード(挿話)によって発症を説明することができない。パーソナリティー障害はエピソードに特徴づけられる精神疾患(精神病)とは異なり、段階的な性格形成とその後の持続的かつ恒常的な性格傾向の不適応な偏りの特徴を持っているのである。

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posted by ESDV Words Labo at 22:44 | TrackBack(0) | は:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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