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2015年09月09日

[乳幼児精神医学・児童精神医学1:子供の正常な発育・発達プロセスの理解]

乳幼児精神医学・児童精神医学1:子供の正常な発育・発達プロセスの理解

乳幼児精神医学とは、『乳児期(0歳〜1歳6ヶ月頃)・幼児期(1歳6ヶ月頃〜5、6歳頃)』の子供を対象にした精神医学の研究・臨床の分野である。児童精神医学とは、『児童期(概ね小学生に相当する6歳頃〜12歳頃)』の子供を対象にした精神医学の分野である。

中学校に進学して12歳以上になると、児童精神医学の対象から外れてきて、思春期の青少年のメンタルヘルスを研究する『青年期精神医学』の対象に入ってくることになる。

青年期以降の成人いわゆる大人を対象とする『一般的な精神医学』と『乳幼児精神医学・児童精神医学』の最大の違いは、身体・精神・価値観共に発達途上にある『未熟な子供』を対象にしているということである。

幼くて未熟な子供は、これからの心身の成長の中で『発達段階(生活年齢)相応の精神・身体の機能』を身につけていくので、『現段階において上手くできないこと・他の子供と比べて未熟なこと』があってもすぐに異常・病気として診断されるわけではない。

乳幼児・児童精神医学の知識の基本は『正常な発育・発達のプロセスに関する知識および精神発達段階理論』にある。精神発達段階論や発達段階ごとの臨床経験などを参照して、自分が診ている患者(クライエント)が『正常な発育・発達水準と比較してどれくらいズレているか』を判断して、『発達段階における患者(クライエント)の位置づけ』を定位していかなければならないのである。

正常な発育・発達のプロセスを参照すれば、2歳児が一人がトイレをできないのは普通であっても、5〜6歳の発達年齢になっても一人でトイレができないのは、『発達の遅れ(知能・情緒・母子分離・環境適応などの面における何らかの異常)』であることが合理的かつ図式的に推測できるというわけである。

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posted by ESDV Words Labo at 18:47 | TrackBack(0) | に:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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