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2015年09月26日

[D.W.ウィニコットの『ほぼ良い母親(good enough mother)』と母親のホールディングの役割]

D.W.ウィニコットの『ほぼ良い母親(good enough mother)』と母親のホールディングの役割

D.W.ウィニコットの乳幼児精神医学や発達心理学の分野における最大の前提は、母親と乳児(子供)を別々の個人とは考えない『母子一対のペア』としての認識であり、子供のメンタルヘルスや順調な発育にとってもっとも好ましい影響を与える母親のイメージについて『ほぼ良い母親(good enough mother)』という新たな概念を提唱した。

M.マーラーの正常な共生期とD.W.ウィニコットの母親の原初的没頭

ほぼ良い母親のイメージは、『母性の完璧主義(過度の無償性・潔癖性・慈愛)』へのこだわりを否定することによって、ほどほどに子供に愛情・保護を与えてまずまずの世話や関わりができていればそれで十分ですよ(超人的な頑張りや女神のような無償の愛などはまったく必要ないのですよ)という『母親のリラックス感・罪悪感(育児の不十分感)の軽減』に配慮した概念になっている。

ウィニコットの有名な言葉としては『独立した赤ん坊は存在しない。赤ん坊は常に母親との一対(ペア)として存在する』や『赤ん坊はただ母親の目を見ているのではなく、自分を見つめている母親の目を見ている』などがよく知られているが、母親への愛着が外部のモノ(ぬいぐるみ・毛布など)に転換されて少しずつ母親からの分離を促すことに役立つ『移行対象(transitional object)』を発見したりもしている。

乳幼児(子供)は母親・成育環境との相互作用を通して、段階的に心身の発達を進めていくが、その乳幼児の発達プロセスを支持して促進する『母親の象徴的な役割』について、D.W.ウィニコットは以下のような概念を用いて整理している。

1.ホールディング(holding)……抱きかかえること、包み込み愛して慰めること。

2.ハンドリング(handling)……あやすこと、楽しく遊んであげること。

3.対象の適切な指示(object presenting)……客観的な事物の世界について指を差して名前や性質、役割などを教えていくこと。

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posted by ESDV Words Labo at 04:55 | TrackBack(0) | う:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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