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2016年03月15日

[思春期の境界性パーソナリティー障害(BPD)とアパシー症候群・ひきこもりの特徴:1]

思春期の境界性パーソナリティー障害(BPD)とアパシー症候群・ひきこもりの特徴:1

『思春期(adolescense)』は乳幼児期から児童期にかけての親子関係・人間関係の心理的・性格的な影響が出てきやすい時期である。特に『親子関係の対象喪失のトラウマ』などが影響して、他者からの否定や拒絶を過度に恐れて狂気的にしがみついたり、感情・気分が極端に不安定になって自傷行為(自殺企図)を繰り返したり、自己アイデンティティーが拡散して虚無感に陥ったりする『境界性パーソナリティー障害(BPD:Borderline Personality Disorder)』が現代では問題になりやすい。

境界性パーソナリティー障害は、現在ではクラスターB(B群)のパーソナリティー障害の一種とされるが、元々は精神分析の歴史の中でJ.マスターソン(J.Masterson)が発見した精神病と神経症の中間的な症状を示す『境界例』が原型であった。

境界例というのは統合失調症の『幻覚・妄想』の陽性症状まで深刻な症状は示さないが、感情的に激しく取り乱したり対人関係で狂気的なしがみつきを見せたり、強烈な見捨てられ不安や自己否定感・虚無感を抱いていたりするケースである。J.マスターソン(J.Masterson)は、この境界例が思春期の発達段階で多く見られやすいということから“思春期境界例(borderline adolescent)”という概念を提起したりもしている。

境界例や境界性パーソナリティー障害(BPD)の特徴として、『摂食障害(拒食症・過食症)の合併・社会不適応なモラトリアム遷延・思春期の女性に発症しやすい・アルコールやギャンブルなど各種の嗜癖(依存症)・対人関係のトラブルの多さ(親密な相手に対する突然のこきおろしや評価の引き下げ)』があるが、これらは対象喪失による空虚感や悲哀感を癒そうとする依存心・愛情欲求に根ざしているのではないかと考えられている。

心理的問題を抱えた思春期の男性になると、境界性パーソナリティー障害(BPD)のような『感情・気分・対人関係・自己認識の不安定さ』よりも『不登校・ひきこもり・アパシー(意欲減退症候群)』のような非社会的問題行動が目立ちやすくなることが多い。

思春期の男性と女性の不適応行動の違いとして、女性は恋人・親友などの特別に親しい他者との人間関係に依存して必死にしがみつこうとする行動になりやすいが、男性はどちらかというと誰とも他人と関わらずに社会活動からも撤退して『自分一人だけの世界観』の中にひきこもろう(閉じこもろう)とする行動になりやすいのである。

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posted by ESDV Words Labo at 12:25 | TrackBack(0) | き:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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