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2016年03月15日

[思春期の境界性パーソナリティー障害(BPD)とアパシー症候群・ひきこもりの特徴:2]

思春期の境界性パーソナリティー障害(BPD)とアパシー症候群・ひきこもりの特徴:2

思春期の男性と女性の不適応行動になぜこういった性別による差が生まれやすいのかには諸説あるが、女性は自分の苦しい感情・状況を誰かに向けて吐き出して聴いてもらいたいと思うのに対し、男性は弱っている自分を情けないと感じて他人(社会)から自分の姿を隠したいと思いやすいことが影響していると言われる。思春期に限らず成人期も含めて、男性は一般に『他人からの援助・慰め(他人への甘え)』を求めたり受け容れたりするのが苦手なのである。

思春期の境界性パーソナリティー障害(BPD)とアパシー症候群・ひきこもりの特徴:1

ひきこもりに至るプロセスでは、そのきっかけとして『中学生・高校生時代の登校拒否・いじめ』『受験の失敗・浪人・留年』などがあることが多く、自己評価が下がったり自信を失ったりして『対人不安(社会不安)・他者に対する恥の感覚や劣等コンプレックス・自宅を出られない恐怖感』などの症状が出やすくなってしまう。

不登校からひきこもりに至る非社会的問題行動は長期化しやすいが、ひきこもりは『父性原理の欠落(指示・厳格・規範などの欠落)+母性原理の過剰(甘え・依存・放任などの過剰)』で起こりやすくなる。そのため、ひきこもりの少年・青年は『母・姉・妹』と一緒の時にはよく話すが、『父・兄・弟』と一緒の時にはすぐに自分の部屋に引きこもってしまって何も話さなくなる行動特徴を示すことも多い。

無気力・ひきこもりの問題は、学校を卒業して企業に就職した後に起こってくることもあるが、その場合には『出社拒否症候群・途中下車症候群・過敏性腸症候群(IBS)』などの出社ストレスに対する不適応反応が出ることが多いようである。

学業・仕事を中心とするやらなければならない『本業』に対する興味・意欲が低下して不適応に陥ってしまう『アパシー・シンドローム(apathy syndrome)』は、現代の若者層における深刻な心理社会的問題の一つになっている。

アパシー・シンドロームの特徴として、『自分の社会的価値が査定されると感じる本業(仕事・学業)』に対する意欲の低下や逃避的な退却が見られるにも関わらず、趣味・娯楽・アルバイト・レジャーといった『本業以外の副業・活動』については興味・熱意・意欲が保たれているという『選択的退却』がある。

選択的退却が起こる心理的原因は、『自分が失敗や挫折をして傷つくかもしれない本業のリスクを先回りして回避しているから』であり、本業ではない副業や娯楽であればそれに真剣に取り組んでも『どうせ本業ではないから(いつかはこれとは違う本業に切り替えていくから)』という自意識の余裕があるために自分の社会的価値が査定(値踏み)される不安がないと安心できるからである。

アパシー症候群の特徴には、『本業だけに意欲・興味を持てなくなる選択的退却と予期される失敗・傷つきの事前回避』『主観的な無気力・無関心・無感動があり人生の生きがいや方向性を喪失している(自己アイデンティティー拡散)』『自分の本業に真摯に取り組めていないことによる主観的な抑うつ感・焦燥感・不安感のようなものは殆ど感じておらずマイペースである』『白か黒かの完全主義思考があり中途半端と感じる成果・達成では喜べない(自己愛の過剰性・強迫的な性格)』『自分の仕事や人生を決めきれない青年期的心性の長期にわたる遷延(モラトリアムの遷延・延長)』などがある。

ここでは思春期・青年期の心理社会的な不適応・症状として『思春期境界例・依存症・摂食障害・ひきこもり・アパシーシンドローム』などを取り上げたが、これらをパーソナリティー障害を構成する性格要因の特徴で捉えると、『自己愛・強迫観念・回避性・依存性・演技性』などの性格傾向の過剰が関係していることが多いと推測される。

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posted by ESDV Words Labo at 12:30 | TrackBack(0) | き:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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