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2016年11月15日

[自我の支配・達成(mastery-competence)と自己アイデンティティの確立・拡散:1]

自我の支配・達成(mastery-competence)と自己アイデンティティの確立・拡散:1

青年期の発達課題は『自己アイデンティティの確立』であり、その確立に失敗すれば『自己アイデンティティの拡散による不適応・境界性パーソナリティー障害』などの問題が起こってくる。

自己アイデンティティの確立には『社会的選択としての職業選択・異性選択(就職・結婚)』が関係してくることが多いが、社会適応して経済生活と精神状態の安定を得なければ通常は自己アイデンティティが拡散しやすくなってしまうのである。

一般的な社会適応に絡んでくる職業選択・異性選択(就職・結婚)を順調にやり遂げていくための自我機能(自我の能力)のことを、『自我の支配・達成(mastery-competence)』と呼んでいる。この自我の支配・達成は、DSM-W-TRにおける社会適応の機能全体を0〜100点で相対評価する『GAF(Global Assessment of Functioning,全体的評定尺度)』によって測定されることもある。

社会適応の水準を左右する自我の支配・達成は、『生得的な意欲・積極性・ストレス耐性』『後天的(学習的)な問題解決能力・家庭環境(成育環境)・人間関係』の影響を受けている。自我の支配・達成は、精神疾患やパーソナリティー障害の影響によって低下することもあるが、精神疾患の発症前・経過途中・寛解後(治癒後)で同じ人であっても自我の機能は大きな変化を見せる。

精神疾患の発症前には、高度な自我の支配・達成の機能を持っていた人なのか、発症以前から支配・達成の機能(ストレス耐性・問題解決能力・自己主張・コミュニケーション能力など)が低かった人なのかによって、その後の効果的な治療法やアプローチ方法は変わってくる。

アーティスト(芸術家)や芸能人(タレント)、学者、スポーツ選手、経営者、投資家などで特別な才能や適性、業績を持っていれば、一般的な社会適応の必要条件である『集団・組織・職業への規範的適応』を免除されるケースもあるので、自我の支配・達成の機能は必ずしも社会集団への適応だけを示した能力ではない部分もある。

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posted by ESDV Words Labo at 17:49 | TrackBack(0) | し:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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