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2017年01月27日

[ハンス・アスペルガーがアスペルガー障害に見た知能・言語能力の高さと知的職業の適応への可能性]

ハンス・アスペルガーがアスペルガー障害に見た知能・言語能力の高さと知的職業の適応への可能性

L.ウイングが、アスペルガー障害を含む自閉症スペクトラム(自閉症の連続体)の中核症状として定義したのが『ウイングの3つ組』である。ウイングの3つ組とは、『対人関係の障害(社会性の障害)・コミュニケーションの障害(言語機能の発達障害)・イマジネーションの障害(こだわり行動と興味の偏り)』の3つの特徴的な自閉症スペクトラムの問題のことである。

ローナ・ウイングのアスペルガー障害の再発見と自閉症スペクトラムの提案

アスペルガー障害にありがちな誤解・偏見として、『人間的な情緒・感情がまったくない』や『人間の個別的な特徴を理解することができない』があるが、実際にはアスペルガー障害の子供も親への愛着を形成しており、親と離れていると寂しさや孤独感(ホームシック)を訴えることはあるし、動物好きで熱心にペットの遊び相手や世話をしたりすることも少なくない。客観的な人間観察をすることでその相手がどのような特徴を持っているかを正確に分析することもできることがあり、人間個人のさまざまな特徴や傾向について全く理解できないというわけではない。

ハンス・アスペルガーは知的能力が平均かそれ以上であるアスペルガー障害の特徴として、『感情と知性の不調和』『本能・欲求に基づく現実状況(社会生活)への適応困難』を上げている。しかしハンス・アスペルガーはアスペルガー障害が『短所・欠点』だけではなく『長所・利点』を持っていることも取り上げており、特に特定の事象に対する集中力の高さや数学的なセンスの良さ、ユニークな着眼点などがメリットになり得るとしている。

アスペルガー障害の子供たちは感情生活や人間関係(情緒的コミュニケ―ション)、家庭生活ではトラブルを起こしたり苦労しがちだが、知的能力・専門的研究・芸術的センスを伴う職業生活(知識労働・知的職業)では少なからず成功している実例が多くあるとされる。

アスペルガー障害には『遺伝要因・家族要因(家族歴)』が認められるが、父親にアスペルガー障害の軽い傾向が認められるケースでは、その父親が『学者・技術者(エンジニア)・作家・芸術家・医師・弁護士』などの知的職業で成功していることも多い。男児に有意に発症しやすいアスペルガー障害には『男性的知性(特定事象への強い集中力・興味関心・分析)の発現』との相関関係があるのではないかとも推測されている。

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posted by ESDV Words Labo at 16:01 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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