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2017年02月26日

[アスペルガー障害における『社会性の障害』と身だしなみ・親密な人間関係:3]

アスペルガー障害における『社会性の障害』と身だしなみ・親密な人間関係:3

アスペルガー障害の人は『他者への興味関心(特に他者の内面心理への関心)』が非常に弱く、他人が自分の外見や行動をどのように見ているのかということにもほとんど頓着せず気にしない傾向がある。そのため、アスペルガー障害の人は『服装・髪型・身だしなみ』が無頓着になりやすく、ぼさぼさ頭にボロボロの着古した服を着ていても何も気にならないし恥ずかしいといった感情も抱かないことが多い。

人の考えや感情、評価などにはじめから興味や配慮があまりないので、人からどんな風に思われているかということを想像して自分の言動を変えることが少なく、『人の気持ちとは関係のない事実・真実・知識・モノ』などの執着的な興味を持ち続けることが多いのである。

アスペルガー障害における『社会性の障害』と相互応答のためのノンバーバル・コミュニケーションの苦手さ:2

服装や身だしなみ、流行にこだわらないアスペルガー障害の成功者や経営者、知識人(学者)は意外に多いとされ、マイクロソフト創業者で世界トップの大富豪であるビル・ゲイツも若い頃はスーツの堅苦しい服装を嫌い、ボロボロのジーンズと穴あきのセーターでチェーン店のファストフードを好んで食べていたともいう。

他人や周囲の感情に無頓着で配慮しないことが、アスペルガー障害の『対人関係のトラブル・人から誤解されて怒らせたり嫌われたりする問題』の原因にもなっている。アスペルガー障害の人は状況の前後の文脈(コンテクスト)を読んだり、暗黙の社会的ルールを守ったりすることが苦手であり、端的には『社会常識・TPO・相手の受け止め方(自分の言動を相手がどう評価するか)』がよく分からないままに自分の率直な考え・感想を言葉にしてしまうのである。

『自分の興味関心・視点』ばかりに囚われてしまって、『他人の存在・気持ち・感じ方』がまったく目に入らなかったり意識が向かなかったりするので、アスペルガー障害は『自己中心的・他人のことはどうでもいい人・無礼で不躾・わがまま』といった誤解や偏見を受けやすいのだが、性格が悪いとか悪意をもってやっているのではなく、初めから他人のことがあまり視野・意識に入ってこない特性(改めて何度も指摘されれば接し方の改善の可能性はある)があるのである。

アスペルガー障害の人のコミュニケーションは、相手の話そうとしている話題や内容に耳を傾けて興味を持つことが苦手なために、双方向的ではなく一方的なものになりやすく、『自分の話したい話題・興味のある事柄』だけを相手の表情・反応を無視して一方的にスピーチするような感じで話し続けてしまうこともある。その結果、親密な人間関係を築きにくかったり友人ができにくかったりもするが、本人はそういった人間関係・友情の希薄さに特別に悩んだりすることは少なく、どうにかして親しみ・共感のある濃い付き合いをしたいという欲求も弱い。

一方で、現代人の一定の割合の人たちは自閉症スペクトラム(アスペルガー障害)ではなくても、『自分の世界・時間,プライバシー』を重視するようになっており、昔と比較すれば『親密な友人関係(濃い付き合い)の多さ』を求めなくなっている時代の変化もある。友達とは『緩いつながり・弱い結びつき・たまに会うだけ』で十分と感じる人が増えて、長く他人と一緒にいると疲れやすくて、むしろ『一人の時間=自分のやりたいことに一人で集中できる時間』を優先したい欲求も強まっている。

アスペルガー障害の人の人間関係は、『相手の存在そのもの』に興味・欲求を持つというよりも、『同じ興味・関心・目的の共有』によって他者である相手と結びついて一緒に行動するという側面が強くなっている。日常生活や共同作業を共有していれば、他者に対する愛着・親しみ・絆もある程度までは感じる。

だがアスペルガー障害の人は、『仕事や生活の環境変化・一緒にいる必要性の減少』が起こると、それまで親しかった人との人間関係も途絶えてしまいやすく、自分から改めて連絡してまで再会したいと思う事は少ない。一般的に、社交的・共感的な相手から強く誘われれば一緒に行くが、自分から自発的に誰かを誘ってまでどこかに一緒に遊びに行きたいというような欲求はかなり弱いのである。

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posted by ESDV Words Labo at 22:50 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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