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2017年03月09日

[アスペルガー障害と心の理論1:他人の嘘や騙しにも気づきにくい単純さ・純粋さ]

アスペルガー障害と心の理論1:他人の嘘や騙しにも気づきにくい単純さ・純粋さ

広汎性発達障害(PDD)であるアスペルガー障害では、『人間関係(社会性)の障害』『コミュニケーション(言葉の発達)の障害』が大きな問題になってくるが、その根底にあるのが『心の理論の障害』である。

発達障害の人に特有のコミュニケーション形態に影響する『心の理論』とは、言葉・表情・態度・動作などを参考にして、『他人の意図・感情・立場』を適切に推測する心理的な能力のことである。アスペルガー障害ではこの心の理論が障害されることによって、他人に不愉快な思いをさせたり傷つけることを言ってしまったりしやすいのだが、本人には『悪意や悪気・嫌がらせの目的・傷つける意図』などは全くないのである。

アスペルガー障害に特有のコミュニケーション形態としてあるのは、『自分の言動を相手がどのように受け取ってどう感じるかの推測』が働いていないストレート過ぎる物言いであり、『相手が触れられたくないコンプレックス+不愉快に感じやすい話題・テーマ』を察することができないために(相手との距離感を適切に測れないために)、遠慮なく相手の内面・私的領域にずかずかと踏み込んでいくような話し方である。

正常な精神発達や心の理論の発達を遂げていくと、子供は4歳頃になると『他人の嘘(ウソ)・騙し・欺きの意図』を理解することができるようになり、『相手の言葉が必ずしも事実・真実ではない』ということが分かるようになる。しかしアスペルガー障害の子供は、『相手の意図・立場の適切な推測』がなかなか上手くできず、相手が常に本当のこと(事実・真実)を言っているものとして『言葉をその額面通りに受け取ってしまう傾向』がとても強いのである。

心の理論の障害によって、相手が本当のことを言っているのか嘘を言っているのかの区別がつかなかったり、相手の言葉の背後に『意図・思惑』があること自体が分からなかったりするので、アスペルガー障害の人は『他者の言葉のまま』を信じやすくて騙されやすいところがあるのである。裏返して考えれば、それは『裏表のない正直さ・人を疑わない純粋さ・腹蔵のないオープンな性格』としてポジティブに解釈することも可能なものだろう。

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posted by ESDV Words Labo at 05:40 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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