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2017年06月19日

[K.S.ラーセンとH.J.マーチンの『承認欲求尺度(MLAM:Martin-Larsen Approval Motivation Scale)』、『日本版MLAM承認欲求尺度』]

K.S.ラーセンとH.J.マーチンの『承認欲求尺度(MLAM:Martin-Larsen Approval Motivation Scale)』、『日本版MLAM承認欲求尺度』

『承認欲求(Approval Motivation)』を測定する代表的な心理測定尺度(心理テスト)に、K.S.ラーセンら(1976)が開発してH.J.マーチン(1984)によって修正が行われた『承認欲求尺度(MLAM:Martin-Larsen Approval Motivation Scale)』がある。

K.S.ラーセンとH.J.マーチン以前の時代にも、クラウンとマーロウ(1960)が作成した『社会的望ましさ尺度(MCSD:Marlowe-Crowne Social Desirability Scale)』というものがあり、社会的な価値・規範・常識に沿って人がどれくらい自分の言動を変えるかということが測定されていた。『承認欲求』と『社会的望ましさ』は厳密には異なる概念であるが、『他者から良く思われたい・他者から悪く思われたくないという欲求』自体は共通している。

承認欲求というのは『人から肯定的に評価されたい欲求+人から否定的に評価されたくない欲求』であり、他者(仲間)から自分の存在や居場所、価値などを認められたい『社会的な動物』である人間にとって、承認欲求は一般的かつ自己実現的な欲求でもある。他者と関わって仕事をしたり家庭を築いたり学業をしたりする上で『承認欲求の充足』は動機づけ(モチベーション)と達成感に対して重要な役割を果たしている。

承認欲求は、強すぎても弱すぎても弊害が生じる恐れがある。承認欲求が強すぎる人は、『他人の言動・反応』に一喜一憂して振り回されやすく、『他人の主張・意見』を拒絶できずに付和雷同したり、対人関係の不安感・緊張感が強くなりやすいという問題がある。反対に承認欲求が弱すぎる人は、『他者に対する協調性・共感性』がなくなって独善的になりやすく、社会生活や人間関係に対するモチベーションが低下しやすくなったり孤立して不適応に陥ったりする問題が起こりやすくなる。

K.S.ラーセンとH.J.マーチンが作成した『承認欲求尺度(MLAM:Martin-Larsen Approval Motivation Scale)』の日本語版として、植田・吉森の『日本版MLAM承認欲求尺度(1990)』がある。ラーセンらは承認欲求の四因子として『準拠性』『社会的負担』『マキャベリズム』『内的統制』の4つを上げ、日本の植田・吉森は『外的統制』『社会的スキル』『冷めた人間関係』『慎重さ』『対人的防衛』の五因子を得ているが、承認欲求は文化的・社会的な差異も大きいと考えられている。

日本版MLAM承認欲求尺度の代表的な質問項目(実際はもっと多くの質問項目がある)には以下のようなものがある。質問項目には『全く当てはまらない・あまり当てはまらない・やや当てはまる・わりと当てはまる・非常に当てはまる』の5件法で答えていく。

○私は人を喜ばせるために、自分の意見や行動を変える。

○私は励ましがなければ自分の仕事を続けることが困難である。

○私は自分の進む道を、必ずしも自分で決めていないと思うことが時々ある。

○私は自分の行動を弁解したり、謝罪する必要があると感じることはめったにない。

○私にとって、人とのさまざまな交流の中で、上手に振る舞うことは重要ではない。

○どれほど良い人間かで、友人の数が決まる。

○私は同じ状況であっても、相手が違えば異なる行動を取る。

○誰かが私のことをあまり良く思っていないことが分かったら、次にその人に会った時、印象を良くするためにできるだけのことをする。

○私はたいてい、人が反対しても自分の立場を変えない。

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posted by ESDV Words Labo at 19:48 | TrackBack(0) | し:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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