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2017年08月12日

[心理テストの全体尺度と下位尺度]

心理テストの全体尺度と下位尺度

心理測定尺度(心理テスト)で測定しようとする『概念・特性』が、複数の側面(要素)から構成されていることも多い。その場合には、『全体尺度』と全体尺度の概念を構成する複数の側面(要素)である『下位尺度』に分けてから、心理測定尺度を作成していくことになる。

下位尺度の側面ごとに『得点』を算出して解釈していくが、下位尺度の各点数を合計するかどうかは、それぞれの心理測定尺度(心理テスト)によって異なってくる。心理測定尺度(心理テスト)によって、下位尺度をそれぞれ独立したものと見なして点数を合計しないこともあるし、下位尺度の点数を合計することによって全体尺度の概念を判定することもあるのである。

例えば、ヒルが作成した『対人志向性尺度(親和動機測定尺度,1987)』には、『情緒的支持(Emotional support)・ポジティブな刺激(Positive stimulation)・社会的比較(Social comparison)・注目(Attention)』の4つの下位尺度があるが、これらの下位尺度は独立したものと見なされているため、4つの下位尺度の点数を合計するようなことはしないのである。

反対に、『日本版Buss-Perry攻撃性質問紙』には『短気』『敵意』『身体的攻撃』『言語的攻撃』の4つの下位尺度があるが、これらの下位尺度の点数は合計されて『全体の攻撃性』が判定されることになる。

心理テストで下位尺度を合計するかしないかの違いは、下位尺度の点数の合計に対応した『一つの心理学的概念』を想定することができるかどうかの『下位尺度の合計点数の心理学的概念に対する適切性・必然性』と関係している。あるいは、心理測定尺度の作成過程で出てくる『因子分析における直交解と斜交解の違い』によって、下位尺度の合計点数の解釈の意味合いが異なってくるのである。

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posted by ESDV Words Labo at 19:16| し:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする