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2017年08月21日

[M.H.デイビスの多次元共感測定尺度]

M.H.デイビスの多次元共感測定尺度

『情動的共感性尺度』の項目では、共感性に他者の気持ちを推測する『認知的側面』と他者の気持ちを擬似体験する『情動的側面』の二つがあることを説明したが、今までの研究では情動的側面が重視されることが多かった。共感性の認知的側面に注目した心理測定尺度(心理テスト)の研究も増えてきているが、その原点としてM.H.デイビス(M.H.Davis)『多次元共感測定尺度(1983)』がある。

M.H.デイビス(M.H.Davis)の『多次元共感測定尺度』は、共感性を四次元(四つの要素)で測定する尺度である。ここでいう共感性の四次元(四つの要素)とは、認知的要素の『視点取得(他者の気持ちの想像・認知)』、情動的要素の『共感的配慮(不幸な他者に対する同情・関心)』『空想(架空の人物への同一化傾向)』『個人的苦悩(緊急事態における不安・動揺)』のことである。

デイビスの『多次元共感測定尺度』の四次元の具体的な質問項目は以下のようなものである。

視点取得

1.他の人たちの立場に立って、物事を考えることが困難である(逆転項目)。

2.何かを決定する時には、自分と反対の意見を持つ人たちの立場に立って考えてみる。

3.友達をよく理解するために、彼らの立場になって考えようとする。

4.自分の判断が正しいと思う時には、他の人たちの意見は聞かない(逆転項目)。

5.どんな問題にも対立する二つの見方・意見があると思うので、その両方を考慮するように努める。

6.ある人に気分を悪くされても、その人の立場になってみようとする。

7.人を批判する前に、もし自分がその人であったならば、どう思うであろうかと考えるようにしている。

共感的配慮

1.自分よりも不幸な人たちには、優しくしたいと思う。

2.困っている人たちがいても、あまり可哀想だという気持ちにはならない(逆転項目)。

3.運動などの試合では、負けている方を応援したくなる。

4.周りの人たちが不幸でも、自分は平気でいられる(逆転項目)。

5.不公平な扱いをされている人たちを見ても、あまり可哀想とは思わない(逆転項目)。

6.時々、自分の目の前で突然起こったことに、感動することがある。

7.もし自分を紹介するとしたら、優しい人というと思う。

空想

1.こんなことが起こるのではないかと、起こりそうなことをよく想像する。

2.小説を読んでいて、登場人物に感情移入することがある。

3.映画や劇を見ても、平常心であり、のめり込むことはない(逆転項目)。

4.よい本や映画に夢中になることは稀である(逆転項目)。

5.劇や映画を見ると、自分が登場人物の一人になったように感じる。

6.すばらしい映画を見ると、すぐ自分を主役の人物に置き換えてしまう。

7.面白い小説を読んでいる時、もしその中の事件が自分に起こったらどうだろうと、よく想像する。

個人的苦悩

1.緊急な状況では、どうしようもなく不安な気持ちになる。

2.感情が高ぶると、無力感に襲われる。

3.傷ついた人を見ても、冷静な方である(逆転項目)。

4.緊張状態になると、ひどくビクビクする。

5.緊急状態でも、比較的うまく対処できる(逆転項目)。

6.緊急時には、どうして良いか分からなくなる。

7.緊急事態で、ひどく援助を必要とする人を見ると、取り乱してしまう方である。

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posted by ESDV Words Labo at 06:30| き:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする