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2007年07月09日

[サンプリング調査(標本調査)における無作為抽出法(random sampling)と有意抽出法]

サンプリング調査(標本調査)における無作為抽出法(random sampling)と有意抽出法

統計学的な調査には、母集団に属する全ての人を調査する『全数調査』と母集団の中から全体の代表性の高い人を抽出(サンプリング)して調査する『標本調査(サンプリング調査)』とがある。全数調査には莫大な費用と長い時間、多くの人手がかかるので、通常は、大きなコストがかからず結果の精度も高い効率性(合理性)に優れた標本調査が行われることが多い。標本調査(サンプリング調査)を行う場合には、調査対象となる母集団から標本(サンプル)を抽出しなければならないが、標本の抽出法には大きく分けて『無作為抽出法(random sampling)』『有意抽出法』とがある。

無作為抽出法は確率論的に『偏りの小さなサンプル』を抽出できるということで『確率標本抽出法』と呼ばれることがあり、有意抽出法は主観的判断で『偏りの小さなサンプル』を選び出そうとするので『非確率標本抽出法』と呼ばれる。無作為抽出法とは、母集団からサンプルをランダムに抽出する方法で、『確率論による代表性』が保証されており調査の客観性が高くなるというメリットがある。有意抽出法とは、調査者の主観的な判断によって『母集団を代表すると思われる標本(サンプル)』を抽出する方法で、無作為抽出法と比較すると客観性が低くなる。

くじ引きのように主観を介在させずにランダムに標本を抽出する『無作為抽出法』のほうが、母集団を正確に代表する標本をサンプリングしやすい。その結果、無作為抽出法を用いた統計調査では、統計の推計の誤差を推測したり、少数の標本から全数調査に近い結果を得ることができる。無作為抽出法で一定数以上のサンプルを集めることが出来れば、統計数理学でいう『大数の法則』が働くので、精度の高い安定した統計結果を得ることが出来るようになる。標本調査(サンプリング調査)において重要なポイントは、いかに母集団全体を的確に代表する『偏りの小さい標本』を抽出するかである。

例えば、ある地域における「日常の食事内容」を調査する場合に、『規則正しいメニューが出る寮生活の人』ばかりを抽出したのでは、『食生活のバランスが良くて栄養状態も優れている』という結果が出ることは予測できるが、統計調査を有意義なものにするためには、ある地域の構成員全体から『寮生活の人・一人暮らしの人・家庭のある人・同棲生活の人・不規則な生活をしている人』など全てを含めてランダムに標本を抽出しなければならない。

無作為抽出法には、『単純無作為抽出法・系統抽出法(等間隔抽出法)・層別抽出法(層化抽出法・多段無作為抽出法』の4つの種類がある。それぞれの抽出法は、以下のような特徴を持っている。

単純無作為抽出法……くじ引きや乱数表などを用いて、母集団から完全に確率論的にサンプルを抽出する方法であるが、実際には母集団全体を対象にして単純無作為でサンプルを抽出することは難しい。

系統抽出法(等間隔抽出法)……母集団のサンプルを並べたリストから、標本を等間隔で機械的に抽出する方法である。最初に乱数表などを用いてリストの『5番目』の人を抽出したら、それ以降は『5,10,15,20,25,30……番目』という風に機械的にサンプリングしていくので、抽出の労力と時間がかからないメリットがある。

層別抽出法(層化抽出法)……母集団を何らかの基準に基づいて幾つかの層に分けて、各層の構成員に対して単純無作為抽出や系統抽出を行う方法である。

多段無作為抽出法……母集団を何らかの基準によって幾つかのブロックに分け、そのブロックの中から乱数表やくじ引きを用いて幾つかのブロックを無作為に選び出す。そのブロックをもう一度小さなブロックへと分けていき、十分にブロックが小さくなったところで必要な数の『標本(サンプル)』を無作為に抽出するという方法である。



ラベル:統計学 社会調査
posted by ESDV Words Labo at 06:52 | TrackBack(0) | さ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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