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2007年09月21日

[膠原病(diffuse collagen disease)・結合組織病]

膠原病(diffuse collagen disease)・結合組織病

膠原病(diffuse collagen disease)とは、元々、結合組織のコラーゲン(膠)のフィブリノイド変性(好酸性と屈折性を示す組織の変性)によって起こる炎症性疾患の総称であったが、現在では、リウマチのような自己免疫疾患の総称として用いられている。膠原病は結合組織病とも言われるが、『免疫機能の異常』によって大量に産生された抗体が、『自分自身の関節・筋肉・内臓器官・皮膚・粘膜』を攻撃して強い炎症を引き起こす病気である。膠原病(結合組織病)は、免疫機能の過剰な暴走によって激しい炎症や症状を引き起こすという意味で、アレルギー性疾患との類似性があるが、膠原病の場合には特定のアレルゲン(刺激物質)に対する反応として症状が発症するわけではない。

膠原病の症状形成機序については現在でも不明な点が多く、特別な理由がなくても原発的(内因的)に発症して、『筋肉の腫れ・皮膚の炎症・関節の変形(ダメージ)・発熱と疲労倦怠感・レイノー現象(手足のしびれとチアノーゼ)』などの症状が慢性化するつらい病気である。本来、外界から体内に入ってくる『異物(ウイルスや細菌など病原体)』を排除するための抗体(免疫複合体)の働きや産生に異常が起きて、『自分自身の組織や器官』を攻撃して破壊してしまう病気と考えると分かりやすい。膠原病にも軽症のものから重症のものまで非常に幅広い段階(レベル)があるが、完治させる医学的治療法が確立されていないという意味で、成人型アトピー性皮膚炎や気管支喘息・慢性鼻炎に似た慢性の経過を辿ることが多い。

関節リウマチや皮膚筋炎などに代表される膠原病の経過は、慢性の症状維持を見せるが『寛解・増悪・再発再燃・症状軽減』を繰り返しながら、加齢と共に症状の痛みやつらさが和らぐケースもある一方で、平均的な予後はあまり良くないとされる。膠原病に特徴的な症状として、『抗生物質が効かない発熱・関節炎・紅斑(皮膚の赤い斑点)・皮下結節(皮膚の下の硬直化した皮膚組織)・慢性的な疲労感』などを上げることができる。現代医学による膠原病の標準治療は、主にステロイド内服薬とステロイド外用剤の投与であり、免疫機能を抑制することで炎症を抑えようとする対症療法である。症状が軽くなれば副作用の心配があるステロイド(副腎皮質ホルモン剤)ではなく、非ステロイド系の消炎剤を用いるが、膠原病の治療目標はアトピー性皮膚炎などと同じく『日常生活や社会生活に支障がないレベル』に症状の外見や痛みを和らげることにある。

東洋医学に基づく漢方治療なども行われているが、決定的な治療法といえるほどの著明な効果はなく、原則としては西洋医学と東洋医学の利点を組み合わせて実施したほうが有効性と安全性が高いだろう。精神的ストレスの強化が炎症症状の痛みやレベルを引き上げることも分かっており、安定した精神状態でリラックスした生活を心がけることも大切であり、病気に対する悲観的な感情をやわらげる支持的なカウンセリングにも効果がある。膠原病には、難病の特定疾患に指定されているものもあり、基本的に簡単な解決や完全な治療というのは望みにくい疾患であるが、『毎日のQOLや安定した気分』を維持する対症療法と精神的なリラクセーションをすることで患者の苦しみや絶望をある程度和らげることもできる。患者の苦悩に満ちた精神状態を改善するために、周囲にいる家族や友人の協力と理解が欠かせない病気でもある。

古典的な膠原病に分類される疾患には、『全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性硬化症(SSC, 強皮症)、皮膚筋炎(DM)、多発性筋炎(PM)、関節性リウマチ(RA)、リウマチ熱(RF)、結節性多発性動脈炎(PN)、混合性の結合組織病』があり、それ以外の膠原病として『ベーチェット病・シェーグレン症候群・ウェゲナー肉芽腫症・コーガン症候群』などがある。

posted by ESDV Words Labo at 18:31 | TrackBack(0) | こ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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