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2007年12月27日

[ゲシュタルト療法の「未完の行為」と「誇張法」]

ゲシュタルト療法の「未完の行為」と「誇張法」

ゲシュタルト療法では、過去に十分にやり遂げられなかった課題や自己表現できなかった感情的内容を「未完の行為」と呼んでいる。未完の行為が存在していると内面心理に何かをやり残してしまった感覚や不快感を伴う未練の思いを感じたりする。過去の人間関係の中で受けたトラウマなど精神的な問題を解決するためには「未完の行為」を自己洞察して気づくことがまず重要になる。

空椅子技法や役割交換法(ロールプレイング)などゲシュタルト療法の各技法には、現時点において「未完の行為をもう一度実行する」という意味合いを持っている。過去の記憶を想起したり現在の人間関係を内省しているだけで、自分の心のしこりとなっている「未完の行為」に気づくこともあるが、なかなか気づけない場合には「誇張法(exaggeration)」という援助技法を用いることになる。

誇張法とはクライエントに「自分で気づけない感情・思考・動作」を気づかせてあげる技法であり、「クライエントの小さな発言や動作・変化」を取り上げて少し大袈裟にそれを指摘するのである。具体的には、父親との思い出を語る時に声を荒げて攻撃的な口調になるクライエントがいる場合に、「あなたはお父さんの話題になると少し口調が激しくなってきますね」と指摘したり、過去の学校生活について語る時に落ち着きを無くして貧乏揺すりを始めるクライエントにその貧乏揺すりの持つ意味を考えさせたりする。

動作面を誇張する時には、カウンセリングで話している時の「手足の動作」や「表情の変化」などをクライエントに再現させて、その動作と未完の行為の結びつきについて考えてもらうのである。今まで意識していなかった内容・感情について「気づき」を深める技法であるが、無意識的内容を意識化(言語化)していく精神分析療法と類似した部分もある。誇張法には、前述したように「言語的な誇張法(言葉による指摘の技法)」と「動作的な誇張法(特徴的な動作をクライエントに再現させる技法)」との二つがあり、クライエントの自己表現や話し方に合わせて使い分けると良い。



posted by ESDV Words Labo at 06:45 | TrackBack(0) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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