最新中学用B式知能検査
最新中学用B式知能検査は、中学生を対象とした集団知能検査で『文字言語』を用いずに中学生の知能段階を測定できるものである。最新中学用B式知能検査の問題はすべて『図形・数字』で構成されており、『知覚能力・記憶能力・推理力・注意力』などを具体的思考に依拠して診断することが可能である。問題項目に文字を使用しないので、抽象的な思考能力や文章からの想像力・論理構成力を測定することは出来ないが、数字・図形を使った問題を使って『文字文化・言語能力に依拠しない客観的な知能』を測定できるというメリットがある。
最新中学用B式知能検査の結果には『各教科科目の学力期待値』も出されるので、その生徒の知能水準に応じた教育法の工夫などに役立てることができる。つまり、この知能検査は、『学習到達度の一応の目安』としての役割も果たしており、この生徒の知能水準であればこれくらいの点数が取れるというのが大まかに把握できるようになっている。
この知能検査の測定結果と実際の学校のテスト成績の間に大きな落差がある場合には、『効果的な学習が何らかの要因で出来ていない』と推測することができ、その場合には生徒の知能レベルに対応した学力を発揮できるような教育上の工夫と環境上の改善が必要となる。しかし、一般的な知能指数と同じく、知能テストと学校の成績は必ずしも相関するわけではないことにも注意が必要である。
統計学の最頻値(mode)
統計データの分布を示す代表値には『平均値(Average)・中央値(中間値, Median)・最頻値(Mode)』などがあり、平均値はデータの合計を個数で割った数値、中央値(中間値)はデータを数値の大きいものから小さいものへと順番に並べた場合に真ん中の順位に位置する数値のことである。Moと記述される最頻値とは、統計データの中で最も出現頻度が大きい数値であり最大度数(最大の出現頻度)を持つ数値である。最頻値は『データの個数』や『サンプリング』によって大きな影響を受けてその意味合いが変わってくるので、代表値の中では信頼性が低いとされる。しかし、算出方法が簡単なことや現実的な集団状況での実用性が高いことなどから、平均値や中央値よりも最頻値のほうが参考にされることもある。