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2006年05月10日

[アニマ/アニムス(anima/animus)][ユング心理学の元型(archetype)]

アニマ・アニムス(anima/animus)

ユング心理学(分析心理学)では、フロイトが精神分析で定義した個人領域の無意識だけでなく、人類全体に共通して存在する普遍的無意識(集合無意識)を仮定する。精神分析学の精神構造論で示される無意識は、個人の生活経験や成育歴に根ざすもので、本人が想起したくない欲望や不快な記憶と結びついた願望が抑圧される領域である。

フロイトは自分以外の他者と共有できる無意識の内容については批判的だったが、ユングは人類や民族に共有される普遍的無意識・集合無意識(collective unconscious)を想定した。ユング心理学では、普遍的無意識の元型(アーキタイプ)が人類の喜怒哀楽(精神機能)の源泉であると考える。

人類の感情生活や人間関係、一般的な認知傾向の基盤にある神話的イメージ(物語の要素・原初的なイメージ)は普遍的無意識(集合無意識)から湧き上がってくるものであり、その無意識が人類に共通しているからこそ私たちは世界各地にある異民族の神話伝説を共感的に読むことが出来るのである。

元型(archetype)とは、普遍的無意識(集合無意識)の内容やイメージによって示される人類全体に共有される精神活動の原型的パターンのことである。アニマ(anima)アニムス(animus)も元型の一つであり、理想的な異性像や象徴的な異性像のイメージとなって夢や白昼夢、自由連想の中に出現してくる。集合無意識の内容は、一般的に夢・自由連想・アクティブ・イマジネーション・白昼夢などを通して知覚し体験することが出来るとされている。

アニマ(anima)とは、男性の精神内面にある理想的(象徴的)な女性像(女性イメージ)のことであり、アニムス(animus)とは、女性の精神内面にある理想的(象徴的)な男性像(女性イメージ)のことである。

眉目秀麗の王子様の運命の相手となる美しいお姫様、英雄が宿敵を打ち倒す事によって得る絶世の美女、内面に反復的に侵入してくる女性性のイメージなどが典型的なアニマであり、アニマは物語や伝説、神話、伝承などに繰り返し登場する。反対に、美しい王妃を献身的に守る騎士のイメージやか弱い女性を力強く守る筋肉質の男性像、女性一人に人生と才能の全てを捧げる前途有望な男性イメージなどが典型的なアニムスであり、アニムスも神話や伝説に繰り返し登場する。

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[アドレナリン(adrenaline, epinephrine)]

アドレナリン(adrenaline, epinephrine)

アドレナリン(adrenaline)は、副腎の髄質部より分泌される情報伝達物質(生体ホルモン)であり、ノルアドレナリン(NA)やドーパ(ドーパミン)と同じカテコールアミン(CA)に分類される。

カテコールアミンとは、脳・副腎髄質・交感神経に存在する情報伝達物質(神経伝達物質、生体アミン)の総称である。生体内でカテコールアミンとして知られているのは、アドレナリン(A)・ノルアドレナリン(NA)・ドーパミン(DA)の3種である。

尿中や血中のカテコールアミン濃度を計測することで、ストレス強度や自律神経失調症の程度を推測することが出来る。尿中・血中のCAの測定は身体医学においては、心臓疾患(心不全・心筋梗塞・狭心症)の指標となり、褐色細胞腫や小児科の神経芽細胞腫の診断治療・経過観察に必須の検査項目となっている。

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[アドレリアン・カウンセリング(Adlerian Counseling)]

アドレリアン・カウンセリング(Adlerian Counseling)

アドラー心理学(Adlerian Psychology)の項目で書いたアドラーの考案した心理療法・カウンセリングの理論内容と技法実践の特性を示すと以下のようになる。アドレリアン(アドラー心理学を基盤におく心理臨床家)は、フロイディアン(古典正統的な精神分析家)と比較すると、過去の対人関係や転移感情を重視せずに、現在の問題行動や人間関係の改善に力を注ぐのが特徴である。

1.分析家(カウンセラー)とクライエントの間に権威主義を持ち込まず、対等な人間関係の中で相互的信頼関係(相互的協力関係)を構築することが、心理的な支持や受容の効果を生み出すことになる。

2.分析家の中立性やクライエントの鏡といった非指示的な一方的受容に徹するのではなく、クライエントの不適応な精神状態や人間関係・行動パターンを適応的に変容させる為の積極的な助言やアドバイスを行う。

3.心理分析的な長期療法ではなく、問題解決的な短期療法(ブリーフ・セラピー)としての性格を強く持っている。内面心理を過去にまで遡って詳細に分析するよりも、現実的な生活状況の改善や実践的な対人関係の問題を解決できるようにカウンセラーとクライエントは努力すべきだと考える。

4.短期療法としての特徴を積極的に活用するアドレリアンは、大体、15回前後のセッションを一区切りとしてカウンセリング(心理療法)を終結するカウンセリング計画(治療指針)を立てる。明確なカウンセリング計画を立てる為に面接場面の初期段階で受理面接(インテーク)を行い、『どういった問題解決に向かってカウンセリングを行うのか』という事について、クライエントとの間で合意する。

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[アドラー心理学(Adlerian Psychology)]

アドラー心理学(Adlerian Psychology)

精神分析の始祖シグムンド・フロイト(S.Freud)の共同研究者だったアルフレッド・アドラー(A.Adler)が創設した心理療法の学派がアドラー心理学(Adlerian Psychology)である。アドラーは、自身の心理学派と理論体系を『人間知(human knowledge)』と呼び、人間の心理現象を解明する限定的な心理学というよりも、人間の心理と行動全般に関する人間科学のようなものを構想していた。

ユングの心理学派の正式名称を分析心理学(analistic psychology)というように、アドラーの心理学派の正式名称を個人心理学(individual psychology)ということもあるが、一般的にはアドラー心理学と呼ばれることが多い。

アメリカ合衆国においてアドラーの後継者を自認する人たちは、アドラー心理学の目的志向性(人生・行動の目的を面接対象とする)を強調して『目的分析学(Teleoanalysis)』という名称で呼ぶこともある。目的分析学は、客観的に観察できる事実のみによって人間を理解するのではなく、客観的事実に対してどういった意味を付与するのか、どういった振る舞いを取るべきなのかという現象学的な『主観的意味づけ』を重視する。

フロイトの精神分析は、神経症を中心とする精神疾患の原因を発達早期のトラウマや発達障害に求める『原因論』を展開したが、アドラー心理学は情緒不安定な心身症状(知覚・運動・記憶障害)を示す神経症患者の過去のトラウマには余り関心を示さず、これからどのような目的課題を達成していくかの『目的論』を重視する。

アドラーは、精神分析の意識・前意識・無意識の精神構造論やエス・自我・超自我の自我構造論(心的装置理論)を認めず、人間を分割不可能な全体性を持つ個人として認識する『全体論』『一元論』の立場を取る。即ち、全体を要素(部分)の集合と見る分析的な要素還元主義の立場に対して批判的な立場であり、全体は要素(部分)の集合以上の特殊性を持つという創発性を支持するのである。個人心理学という名称にも、それ以上分割できない個人(individual)の全体性を対象として、心理学的な研究考察を行うという意味が込められている。

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2006年05月04日

[アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)],[ステロイド療法の効果・副作用と根本治療の困難]

アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)

アトピー性皮膚炎の第一選択薬は、アトピー性皮膚炎の皮膚症状(炎症の範囲・炎症の程度・痒みの強さ・社会的不利益・外観上の病変)の重症度に合わせて選ばれるが、基本的に、ステロイド(副腎皮質ホルモン)外用剤と免疫抑制作用を持つタクロリムス軟膏(商品名:プロトピック)が医学的治療の中心である。免疫反応抑制や炎症と痒みの鎮静といった効果があるステロイドやタクロリムスは有効な外用薬であり、現代医学においてはアトピー性皮膚炎に対してステロイド以上に有効な薬物療法はないというのが現状である。

その一方で、ステロイド外用薬主体のアトピー性皮膚炎治療は、その場凌ぎの対症療法に過ぎず、副作用の悪影響が大きいという批判も根強くある。特に、重症化・慢性化した成人型アトピー性皮膚炎において、ステロイド外用剤の使用が根本治療につながらないというジレンマを現代医学は抱えていて、その弱みを突いた民間療法やニッチ・ビジネス(隙間産業,アトピービジネス)が次々と取り沙汰されている。

個別事例においては、確率論的に、非医学的な民間療法や健康食品、漢方医学、サプリメントが奏効することもあるが、一般的に医学的治療以上の有効性のエビデンスが確認されている民間療法やサプリメントは現段階で存在していないということに注意が必要である。

ステロイド(副腎皮質ホルモン外用剤)プロトピック(タクロリムス軟膏)の長期使用による副作用の問題が指摘されていてステロイド治療を忌避する患者は少なくないが、ある意味でアトピー性皮膚炎の医学的治療は限界に直面している状況である。遠い将来には、遺伝子治療や免疫療法、ブレイクスルーを起こす新薬の開発によってアトピー性皮膚炎の根本治療が可能になるかもしれないが、現段階において、重症度の高い慢性化したアトピー性皮膚炎に対して絶対的な完治を保証する医学的治療はない。

薬物療法だけに依存すると副作用の影響が大きくなるので、皮膚を清潔に保つこまめなスキンケアと脂質・糖分を控える和食中心の食事療法、毎日汗を流し日光を浴びながらの運動療法を心がけるようにすると良い。ハウスダストやダニ・カビなどの悪化因子を綺麗に取り除く部屋の掃除もこまめに行うようにして、出来るだけ生活状況や人間関係の中でストレスを溜め込まない楽観的な認知(考え方)をすることが大切である。

強度の痒み(掻痒感)や不快な苛立ち(情緒不安定)が見られる場合や重症度が高い場合には、抗ヒスタミン薬抗アレルギー薬といった内服薬を用いて痒みを抑え、精神を穏やかにするが、抗ヒスタミンや抗アレルギー薬もステロイド外用薬と同様に、苦痛で不快な症状を一時的に抑えるという対症療法の域を出ないものである。

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[アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)],[アトピー性皮膚炎の発症・経過・転帰]

アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)

アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)は、心身医学の観点から心因性の身体疾患である心身症(psychosomatic disorder)に分類されることもある皮膚科領域のアレルギー疾患(遺伝素因も関与するアレルギー性疾患)である。「ドライスキン・発赤・湿疹・炎症・鱗屑・激しい掻痒感(かゆみ)」など皮膚症状の病態と水準は非常に多彩であり、一義的にその病因を特定することは出来ない。

乳幼児期に発症した場合には免疫機能が安定してくる小学校の児童期までに軽快・治癒する事例が少なくないが、自然治癒の契機を逃して思春期以降にまで長期経過する事例では、一般に難治性のアレルギー性皮膚疾患となる。発症年齢は5歳以下の乳幼児期が最も多いが、最近では思春期や成人期以降に発症する事例も増えており、成人型アトピー性皮膚炎は炎症部位の範囲が広くなりやすく、慢性化して経過が長引くことが多い。

年齢が高くなるにつれて、卵や牛乳など食物に対するアレルギー反応は見られにくくなり、原因・悪化因子を特定できない慢性皮膚疾患の様相を呈してくることが多いが、成人では精神的ストレスが悪化因子となっていることが少なくない。

成人型アトピー性皮膚炎の患者では、アトピー性皮膚炎・気管支喘息・アレルギー性鼻炎などの既往症や家族歴を持っている人が多数であるが、稀に全くアレルギー疾患の既往のない成人が突然何らかのストレス事態などをきっかけとしてアトピー性皮膚炎を発症することがある。世界的にも先進諸国を中心にアトピー性皮膚炎の患者数は増加しており、高度資本主義社会における環境汚染要因などが関係している可能性もある。

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2006年04月27日

[ゲシュタルト療法のアート体験法(gestalt art experience)]

ゲシュタルト療法のアート体験法(gestalt art experience)

ゲシュタルト療法のアート体験法(gestalt art experience)とは、創作活動や表現行為といった直接的経験を通じて、知覚レベルの自己理解や感情洞察を深めようとする技法である。

美術を専門的に学んでから、ゲシュタルト療法を習得した女性の療法家J.B.ライン(J.B.Rhine)によって考案されたものである。アート(芸術・技芸)の自己表現活動、自由なイマジネーションの創作活動を行って、『今、ここにある自分』の感情・気分・身体感覚への『知覚的な気づき(アウェアネス)』を深めることで改善効果や自己の成長へとつなげていこうとする。

ゲシュタルト療法では、『洞察(インサイト)』よりも『覚知(アウェアネス)』を重視する傾向があり、精神的な内省ではなく体験的な知覚によって自己理解を深めることを目指すのである。

アート体験法は自己理解と他者との共感を目標として行う体験的な心理療法であると同時に、創作作品を巡って仲間を楽しく意見を交わし合う共感的な人間関係の場である。芸術的な価値のある作品をつくろうとか、他人に認められる芸術を制作しようとか考えずに、静かにリラックスした心理状態に浮かび上がってきたイメージや情景をそのまま作品にしてしまうような感じでアートを作っていくのが基本である。

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[アートセラピー(art therapy)]

アートセラピー(art therapy)

アートセラピー(art therapy)とは芸術療法のことであり、絵画や彫刻、粘土細工といった芸術活動や造形行為を通して心理療法を行い、自己表現を促進していくことである。心理療法分野だけではなく、心身障害者のリハビリテーションや社会復帰の為のオリエンテーションとしてアートセラピーが活用されることもある。

アートセラピーでは、クライエントが好きな創作行為(芸術活動)を選択させ、脅威や不安のないリラックスできる環境で、自由に芸術作品を制作させるのが基本である。アートセラピーは、制作された造形物や作品の相対的評価を行うことが目的ではなく、自由な自己表現と自然な感情表出が目標となる。技術的な巧拙を他人と競ったり作品に対する批評をされることがないので、クライエントはのびのびと自分の表現したい内容を作品に表現することが出来る。

アートセラピーには、心理療法としてのカタルシス効果や自己洞察の役割があるのはもちろんのことだが、カウンセラー(心理臨床家)にとってのアートセラピーは、投影法(投映法)の心理アセスメントとしての意義を持っている

クライエントが作成した絵画や粘土細工、コラージュ(切り絵)には、作品数が多くなればなるほど一定の傾向性が現れやすくなり、無意識的な感情や記憶、衝動が反映されやすくなる。幼児期や児童期の子どもが書く人物画や家族画、バウムテストのような樹木には、子どもの家族関係や精神状態の内実が反映されやすく、他者への攻撃性や母親への愛情欲求などは特に創作作品から読み取りやすい。

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2006年04月22日

[アデノイド(adenoid vegetation)]

アデノイド(adenoid vegetation)

アデノイド(adenoid vegetation)とは、医学で耳鼻科領域に分類される咽頭扁桃の障害であり、喉と鼻の奥部にある「咽頭扁桃」というリンパ組織が肥大して障害を引きこしている状態のことを言います。

アデノイドは、咽頭扁桃が異常に肥大しているだけではアデノイドと診断されず、その肥大によって呼吸困難や耳の炎症などの障害を来たした場合にアデノイドと診断されます。正式には、アデノイドは『咽頭扁桃という組織の腺様増殖症、咽頭扁桃の増殖肥大により何らかの障害を起こしている場合』という定義がなされています。

アデノイドは、呼吸障害(鼻呼吸が不可能となり口呼吸になる)やいびき(就寝中の口呼吸)、慢性鼻炎、副鼻腔炎、滲出性中耳炎、中耳炎による難聴など実に多彩な耳鼻科領域の障害を引き起こす可能性があります。

生理学的な発達では、5歳頃に咽頭扁桃は最大となりますが、10歳頃には段階的に縮小していき、深刻な前期した身体疾患や睡眠障害、精神的影響がない限りは摘出手術は行いません。

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[アチーブメント・テスト(achievement test)],[学校教育における学力検査の目的と形態]

アチーブメント・テスト(achievement test)

アチーブメント・テスト(achievement test)とは、学力検査(学力到達度検査)のことである。知能検査で測定される先天的なIQ(Intelligence Quotient)を測定するテストではなく、一般的に学習遂行能力とされる『知能』の程度を評価するテストでもない。

つまり、アチーブメント・テスト(achievement test)とは、学校教育における定期試験(中間考査・期末考査)や模擬試験のようなもので、学習行動を取った成果を評価するテストであり、『相対的な学習量』を測定する目的を持ったものである。

学校教育では、教科学習(教育指導)の学習量や到達度がアチーブメント・テストによって評価されるが、学力検査としてのアチーブメント・テストで測定するものは、知識能力だけではなく、技術能力や生活態度、対人スキルなども含まれている。広義のアチーブメント・テストには、感情指数や生活態度、対人スキルといった学校教育の内申書のようなものも含まれると考えられる。

教師と学生の教育目標を達成する為の指標として学力検査(アチーブメント・テスト)の結果は利用される。教師はより良い教授法や個別指導法を工夫する為に学力検査の結果を参考にし、各生徒の得意分野と苦手領域を把握して細かで丁寧な教育指導を行うことが望まれる。生徒は、自分の学力検査の結果を見て、各学習領域の理解度を確認して、自分の得意分野に更に磨きをかけ、苦手分野については弱点を克服する為の努力をしていくことが望まれる。

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2006年04月20日

[アタッチメント(attachment)]

アタッチメント(attachment)

アタッチメント(attachment)とは、乳幼児期に形成される『愛着=情緒的な深い結びつき』のことである。特定の親密な養育者と乳幼児の間で、アタッチメントは形成され乳幼児の安心感や信頼感の源泉となる。

乳幼児がアタッチメントを取り結ぶ特定の相手とは、多くの場合、乳幼児の身近にいて懸命に食事や排泄の世話をして、優しい遊び相手にもなってくれる母親である。特に、乳児の場合、自分の発信行動であるバブリング(喃語)や微笑み、泣き叫びに対してタイミングよく適切に反応してくれる養育者に対して、親密なアタッチメントを形成する。

アタッチメントは、乳児や幼児の心理的安定感の基盤となり、母親のように自分に特別な保護・愛情を与えてくれるアタッチメントの対象は『子どもの安全基地』としての役割を果たす。2〜5歳くらいの幼児期には、まだ完全に母親との心理的分離が出来ておらず、母親から長時間離れて行動していると分離不安が芽生えてくる。

その為、乳児期から幼児期までは、母親を安全基地として外部世界の探索行動を開始することになる。赤ちゃんや幼児は、母親と離れている時間が長くなって不安になったり、見知らぬ他者が多くいる環境で不安になったりした時には、安全基地である母親のところへと戻っていき安心感や勇気の心理的エネルギーを補充して貰う。

乳児期から老年期までの発達課題を多面的(心理学・社会文化・生物学)に定義した発達心理学者ハヴィガースト(R.J.Havighurst)は、乳幼児期の発達課題をうまく達成していく為には、母子間(重要な養育者と子どもの間)のアタッチメント形成が欠かせないと考えた。

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[アセスメント(assessment),心理アセスメント(psychological assessment)]

アセスメント(assessment),心理アセスメント(psychological assessment)

アセスメント(assessment)とは、『検査・査定・評価』のことであり、環境汚染や公害問題の程度を査定する環境アセスメント、心理的問題や精神障害の分類と原因、対処法を評価する心理アセスメントなどがある。

心理学の分野でいうアセスメントとは、臨床心理学の主要領域である心理アセスメントのことを言い、心理アセスメントは大きく分けて知能検査性格検査(人格検査)に分けられる。

パーソナリティ(人格構造と性格特性)を客観的に査定し、知能水準を相対的に評価する心理アセスメントには、無意識水準の心理検査を実施できるとする『投影法(Projective Method)』と意識水準の心理検査を質問方式で行う『質問紙法(Questionnaire)』とがある。その他の心理検査として、内田・クレペリン精神作業検査のように単純な作業の遂行成績を見る『作業検査法』などがある。

クライエントの心理状態・問題内容・人格構造を多面的に評価する心理アセスメントでは、『心理検査・面接法・観察法』を適切に組み合わせてクライエントの総合的理解を推し進めていくことになる。精神医学的な診断・対処・治療を検討することも広義のアセスメントに含める場合もあるが、精神障害の公的な病名診断は日本の法制では医師にしか出来ない。臨床心理学の研究分野である異常心理学では、基本的な精神障害の分類と症状、診断基準を学ぶこともあり、精神病理学との知識面での違いは余りなくなってきている。

投影法と質問紙法などを組み合わせて実施することを『テスト・バッテリー』といい、実際にクライエントに適用する心理検査を組み合わせることを『バッテリーを組む』と表現することがある。

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2006年04月19日

[阿闍世コンプレックス(Ajase Complex)]

阿闍世コンプレックス(Ajase Complex)

フロイトが定義したエディプス・コンプレックス(Oedipal Complex)は、ソフォクレスが著述したギリシア悲劇の『オイディプス王』に題材を取っている。精神分析学のエディプス・コンプレックスは、リビドー発達論の男根期(3-6歳頃)において経験される三者関係(父・母・子)の中での情緒的葛藤である。

エディプス・コンプレックスは、“母親に対する性的欲求や愛情”“父親に対する敵対心(ライバル心)や憎悪”がぶつかり合う情動的葛藤としての複雑な心理体験のことである。ギリシア悲劇『オイディプス王』では、母親に対する近親相姦願望と父親に対する殺害欲求という極端な形で、人類に普遍的なエディプス・コンプレックスが表現されている。

エディプス・コンプレックスの経験は、家族内部の閉じた人間関係を克服して、外部社会の対等な他者との関係を持つ事を促進する。また、母親への性的欲求や幻想的な一体感を断念することや社会(他者)の厳しさを象徴する父親の権威的規範性を受容することによって、内面化された社会規範である超自我の精神構造が形成される。

エディプス・コンプレックスの持つ発達上の価値とは、倫理規範や社会常識を内面化した超自我(superego)を形成して、快楽原則に従う利己的行動を現実原則に従う社会的行動へと変容させていくことである。一方的な依存や甘えを許してくれる内部の母性からの心理的自立がエディプス・コンプレックスの課題であり、社会的な厳格性や現実性を象徴する父性がもたらす去勢不安によって心理的自立は促進されると考えた。

このように、エディプス・コンプレックスでは、母親への依存や甘えを許さない父親(他者)の厳しさや規範意識との出会いが重要な役割を果たしている。西欧文明社会をモデルにした精神分析の発達理論では、厳格な父性による密着した母子の切断が心理的自立を達成すると考えられたが、これは、父性原理に基づくキリスト教倫理とヨーロッパ社会の伝統文化が大きく影響している。

その為、母性原理の宗教や伝統の根強い日本社会では、父性原理を前提としたエディプス・コンプレックスの発達概念をそのまま適用することが難しい文化的背景や社会的要因があった。

そこで、精神分析学者の古澤平作小此木啓吾は、父性原理の思想から発案されたエディプス・コンプレックスに代わる説得力のある日本人固有の発達概念として『阿闍世(あじゃせ)コンプレックス』を提唱したのである。

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2006年04月14日

[アサーティブ・トレーニング(assertiveness training)]

アサーティブ・トレーニング(assertiveness training)

アサーティブ・トレーニング(assertiveness training,assertion training)とは、対人スキルと自己表現の向上を目的とする『自己主張訓練』のことで、自己と他者の相互的利益を実現するコミュニケーションの訓練のことを言う。

自己の感情や意見を肯定して、相手に強く主張するだけの訓練ではないので、アサーティブ・トレーニングは、他者の尊重を前提とした自己開示的な自己主張訓練といえる。具体的な技法としては、自己主張できない原因や状況に合わせたロールプレイ(役割演技をする模擬練習)ディスカッション(議題を決めた率直な議論)を行っていくことになる。

アサーティブ・トレーニングの理論家であるロバート・アルベルティは、アサーティブであることの前提として、『人間は他者を傷つけない限り、3つの権利を有する』と定義した。3つの権利とは、『自分が自分自身であること、率直な自己表現を出来ること、自己表現する自分に満足すること』である。

初めは、情動抑圧的な神経症患者(転換ヒステリー患者)に対する行動療法の一技法として開発されたが、1970年代のアメリカで、公民権運動やフェミニズム運動の熱気の高まりの中で自他を尊重するアサーティブネス(自己開示と他者尊重)が重視されるようになった。

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[アグレッシブ・ケースワーク(aggressive casework)]

アグレッシブ・ケースワーク(aggressive casework)

アグレッシブ・ケースワーク(aggressive casework)とは、社会保健福祉領域のケースワークで用いる積極的な対人援助技法の一つであり、身体的・精神的苦境に直面している家族・個人の社会的支援と経済的自立を目的として行われるものである。

社会福祉領域で行われるケースワーク(casework)とは、病気・貧困・老齢などの原因によって社会生活への適応が困難になっている家族や個人を支援して自立を促進していく対人援助の過程のことである。

社会福祉士などのケースワーカーは、社会福祉制度の支援を必要とする家族・個人に対して共感を持って相談に乗り、丁寧な社会福祉制度の説明と利用の手引きを行う。問題状況や心身の健康が回復してくれば、本人の主体性と自己決定を尊重しながら経済的自立と社会参加を促進するような働きかけを行っていくことになる。

アグレッシブ・ケースワークとは、明らかに社会福祉制度や専門的な対人援助を利用したほうが良いと判断できる困難や苦境の状態にあるのに、社会福祉や生活相談を利用しようとしない家族・個人に対して行われる積極的な戸別訪問と説明業務のことである。

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2006年04月10日

[アクティブ・リスニング(active listening)],[アクティング・アウト(acting out)]

アクティブ・リスニング(active listening)

アクティブ・リスニングとは、カウンセリングの傾聴の基本原則であり『積極的傾聴』と訳される。面接場面におけるカウンセラーは、クライエントの話す内容を興味を持って共感的に聴くことで、クライエントの抱えている問題のポイントや性格の特徴を正確に理解しようと努める。

積極的傾聴は、カール・ロジャーズの来談者中心療法で基本原則の一つに上げられる『徹底的傾聴』とほぼ同じ傾聴姿勢であり、クライエントが話したいと思う言葉に耳を傾けながら、クライエントの置かれている状況や考えている事柄、感じている気持ちなどを共感的に理解しようとするものである。

クライエントが話してくる言語情報だけでなく、クライエントの表情や態度、ジェスチャー、落ち着き具合など非言語的なメッセージにもカウンセラーは十分な注意を向けていなければならないが、その観察が行き過ぎて科学者的な無機質な態度になってしまってはいけない。

この相手であれば安心して自分の率直な気持ちや考えを話せる、社会の常識では認められない価値観や出来事についてもこの人であれば理解しようとしてくれる、というような温かい人間性に充ちた面接場面の空気を作り上げることが、アクティブ・リスニングの目的でもある。

内面的な理解と心理的な支持を与えながら、クライエントの改善的な心理変容や適応的な行動変容をカウンセリングでは目指していく事になる。

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[アクティブ・イマジネーション(active imagination)]

アクティブ・イマジネーション(active imagination)

カール・グスタフ・ユング(C.G.Jung, 1875-1961)の創始した分析心理学(ユング心理学)の臨床技法の一つで、意識領域から無意識領域の内容を「能動的に探索する技法」のことである。

ユングの師であった精神分析の始祖シグムンド・フロイトは、心に思い浮かぶことを何でも自由に話す『自由連想法』と夢に登場した人物や事物、出来事から無意識的願望を分析する『夢分析』を個人的無意識を理解する臨床技法として利用した。

それに対して、人類全体に共通する『普遍的無意識(集合無意識, collective unconscious)』を仮定したユングは、積極的連想法・能動的連想法と訳されるアクティブ・イマジネーションでその普遍的無意識の内容に接近できると考えたのである。

夢や失錯行為(偶然の言い間違え・聞き間違え・記憶の忘却)、アイデアによる無意識への接近は、与えられた材料をもとにして個人的な無意識(抑圧された過去の記憶・情動)に接近しようとするものだが、アクティブ・イマジネーションは能動的に自分の意識水準を低下させて、覚醒していながら白昼夢や幻覚を見ているような状況で無意識の内容を探ろうとするものである。

ユング自身、このアクティブ・イマジネーションは革新的で先鋭的な自己(セルフ)を理解する為の臨床技法だが、その一方で、強烈な欲望や情動が渦巻く無意識領域に呑み込まれて精神異常に陥る危険性を持っていると指摘した。

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[アクチュアル・セルフ(actual self)]

アクチュアル・セルフ(actual self)

アクチュアル・セルフとは、欺瞞的でない『現実的な自己』、他者に合わせる虚飾や環境適応の為の演技がなされていない『ありのままの自己』のことである。

通常、私たちは、周囲や他者から持たれている『自己イメージ』や社会や世間から与えられている『社会的役割の規範』に従って行動を選択し、発言を決定している。そのため、アクチュアル・セルフ(ありのままの自然な自己)を表現することの出来る相手と場所はごくごく限られたものになる。

自分自身が『私はこのような人間である』として持っている自己概念(自己規定)は、ユング心理学(分析心理学)の用語を用いていえば、社会適応の為に見せている表層的な仮面としての人格『ペルソナ』である。

人は、ペルソナとしての社会的な自己を持たないと他者と協調して社会的責務を果たすことが出来ないが、アクチュアル・セルフを完全に隠蔽して本当の自分を見失ってしまうとペルソナとしての演技的な振る舞いによって感情や欲求を過剰抑圧してしまう。過剰抑圧が長期にわたって継続すれば、抑圧した欲求や感情が身体症状・精神症状に転換されて神経症(転換性ヒステリー)が発症することとなる。

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2006年04月09日

[アクション・リサーチ(Action Research)]

アクション・リサーチ(Action Research)

アクション・リサーチとは、科学的根拠を持つエビデンス・ベースド(evidence based)な問題解決法であり、問題解決の為の科学的な調査法である。ゲシュタルト心理学者レヴィン(K.Lewin)や精神分析家のビオン (W.R.Bion)などによって普及された研究法であり実践プロセスである。

アクション・リサーチによって、心理的な問題や精神的な症状を改善するということは、臨床家個人の経験的根拠や勘に頼らずに、観察可能な事実や論理的な根拠に従って計画的に問題解決を目指すということである。

臨床家と研究者とクライアントの三者が互いに協力して、科学的な問題解決を志向していくのが最も望ましいアクション・リサーチの姿である。治療面接場面における事実発見によって新たな客観的データを蓄積し、より実践的な理論構築に貢献することもアクション・リサーチの特長である。

アクション・リサーチの基本的なプロセスは、3つのステップを踏んで行われることになる。まず、クライアントの問題や症状に適した治療計画やカウンセリングの実施計画を立てて、一定の見通しを得ることである。

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[悪循環(vicious circle)],[アクション・テクニック(Action Techniques)]

悪循環(vicious circle)

一般システム理論において、相互作用する要素(成員)から成り立っているシステム(集団組織)がある場合に、ある要素の反応(行動)が、負のフィードバックを形成して、より目標達成を阻止する方向へと機能すること。

その負のフィードバックが円環構造となり、グルグルと悪い相互作用を及ぼしあう状況が継続することを悪循環と呼ぶ。

登校拒否の子どもの心理的問題を解決する為に、子どもの真意や感情に接近する為に共感的で保護的な接し方が望まれるときに、子どもを大声で怒鳴りつけたり、冷たくあしらったりすることによって悪循環が形成されることもある。

しかし、こういった不登校やひきこもりの問題でも、無理矢理登校(外出・就職)を促すことで、悪循環が形成されるか、エクスポージャー(不安状況への曝露)による効果が得られるかを事前に予測することは難しいという問題もある。

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