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2006年10月23日

[王子神経症(prince neurosis)とナルシシズム(自己愛)の克服]

王子神経症(prince neurosis)とナルシシズム(自己愛)の克服

王子神経症(prince neurosis)とは、精神発達過程のエディプス期(男根期:4〜6歳頃)において、幼児的全能感を去勢できなかった未熟な人格状態であり、何でも自分の思い通りになると妄信して他人に自己顕示的な振る舞いやわがままな態度を取る神経症的な病態でもある。王子神経症とはその名称が示すとおり、最高権力者(国王)の後継者としての王子のような取り扱いや対応を当然の権利として求めるようなパラノイア的(妄想的)な神経症状態といえる。

自分が他者から特権的な優遇や最高度の尊敬を得ることが当たり前と思っている為に、『他者の権利や感情』に配慮した人間的な共感が出来ず、『社会的文脈や対人関係』に適応した常識的な態度を示すことが出来ない。王子神経症とは、シグムンド・フロイトが定義したエディプス・コンプレックスの克服に失敗して、善悪の判断基準(道徳規範・良心)を司る『超自我(superego)』を形成できなかった病的で幼稚な人格状態で、何をしようとも自分が罰せられることなどないと慢心している人物を指す概念である。

王子神経症に該当する人は、他者への配慮や妥協が一切なく、相互的に欲求を満たしあって信頼関係を築くギブ・アンド・テイクの人間関係を築くことが出来ない。一般に、傲慢不遜な鼻持ちならない人物と評価されて敬遠されていたり、甘やかされて育てられた世間知らずのご令息(ご令嬢)として辟易されていたりするが、王子神経症の行動原則は『快楽原則に基づく利己主義』にあるので他者と衝突しやすく、エスに翻弄される反社会的行動へと逸脱してしまう恐れもある。

その心理的特性の一つが、ストレス耐性(ストレス・トレランス)の異常な低さであり、『フラストレーション・攻撃仮説』に基づく攻撃反応の多さである。利己的で支配的な王子神経症では、外部の対人関係や社会的環境からの精神的ストレスに全く対応することが出来ないので、すぐにフラストレーション(欲求不満)状態に陥り、その反応として他者への攻撃性(暴力行動)が見られやすくなる。外部世界では他者の反撃(批判・否定)を恐れてわがままな振る舞いがとれないが、家庭内では支配的で暴力的な行動を取る内弁慶タイプの特性を示す王子神経症もあるが、その場合には、ひきこもりや不登校の非社会的行動と家庭内暴力という反社会的行動が重複することもある。

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posted by ESDV Words Labo at 12:29 | TrackBack(0) | お:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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