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2014年09月25日

[C.E.ムスターカス(Clark E.Moustakas, 1921-)]

C.E.ムスターカス(Clark E.Moustakas, 1921-)

C.E.ムスターカス(Clark E.Moustakas, 1921-)は、カウンセリングの神様であるカール・ロジャーズや欲求階層説のアブラハム・マズローと同じヒューマニスティック心理学(人間性心理学)の学派に分類されるアメリカの心理学者・カウンセラーである。

C.E.ムスターカスはギリシア系のアメリカ人であるが、人間性(人格)に対する無条件の肯定的受容を尊重するヒューマニスティック心理学に根ざしながらも、オットー・ランクの精神分析やエドムンド・フッサールの現象学の影響も受けていたという。コロンビア大学で教育学と心理学を専攻しており、当初は教育学の博士号を取得して幼児・児童の教育者の道を志していた。

ムスターカスが教育学の分野で特に興味関心を持っていたのは、就学前の幼児の知覚・認知・知能・学習などを対象にした『幼児教育』だった。しかし、その後に精神分析家のオットー・ランクや“我と汝の対話”を重視する哲学者のマルティン・ブーバーと出会うことによって、次第に心理学・カウンセリングの分野に関心を移していった。

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2013年08月19日

[無門慧開の『無門関』と看話禅(臨済宗)の禅宗]

無門慧開の『無門関』と看話禅(臨済宗)の禅宗

中国の宋代(南宋の時代)に、禅僧の無門慧開(むもんえかい,1183-1260)によって編集された公案集が『無門関(むもんかん)』である。『公案(こうあん)』というのは、仏教を信仰する仏教徒が『仏法の真理・世界の実相』を悟るために解かなければならない矛盾や盲点を含んだ問題のことである。無理会話(むりえわ)とも呼ばれる公案に答えるためには、『発想の転換・常識の放擲・真実の着想』などが必要とされている。

無門慧開が編纂した『無門関』には、48個の公案が禅宗関連の様々な語録から選出されており、それぞれの公案には頌・評価が付け加えられている。臨済宗の『看話禅(公案を研究して真理に到達することで悟りを開けるとする禅)』では必須の教科書のような位置づけになっている。一方で、余計な邪念や想像、知恵を交えずにひたすらに座禅を組んで座り続ける只管打座こそが悟りへの道と考える『曹洞禅』では、頭(発想力)を使って公案の問いに答えるだけで悟れるとする看話禅を厳しく批判している。

禅宗の基本思想は、『教外別伝(きょうげべつでん)・不立文字(ふりゅうもんじ)』と呼ばれる師資相承(ししそうしょう)の奥義の伝達にあるが、臨済宗はその奥義の伝達方法としての公案が高度に発達していったのである。

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