C.E.ムスターカス(Clark E.Moustakas, 1921-)
C.E.ムスターカス(Clark E.Moustakas, 1921-)は、カウンセリングの神様であるカール・ロジャーズや欲求階層説のアブラハム・マズローと同じヒューマニスティック心理学(人間性心理学)の学派に分類されるアメリカの心理学者・カウンセラーである。
C.E.ムスターカスはギリシア系のアメリカ人であるが、人間性(人格)に対する無条件の肯定的受容を尊重するヒューマニスティック心理学に根ざしながらも、オットー・ランクの精神分析やエドムンド・フッサールの現象学の影響も受けていたという。コロンビア大学で教育学と心理学を専攻しており、当初は教育学の博士号を取得して幼児・児童の教育者の道を志していた。
ムスターカスが教育学の分野で特に興味関心を持っていたのは、就学前の幼児の知覚・認知・知能・学習などを対象にした『幼児教育』だった。しかし、その後に精神分析家のオットー・ランクや“我と汝の対話”を重視する哲学者のマルティン・ブーバーと出会うことによって、次第に心理学・カウンセリングの分野に関心を移していった。
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