非婚化の原因としての『恋愛結婚の自由市場化・恋愛格差・モテ格差』:非婚者の4類型
現代の未婚率上昇の原因として、『出会いがない+異性の選り好み(高望み)』というのも大きい。これは恋愛・性が自由化してマスメディアで『(全体では数の少ない)イケメン・美人』が持て囃され、競争原理が働くようになったことで、男女共に恋人・配偶者に求める基準が高くなり、自分以上の魅力を持つ異性ばかりを求めるために『男女のミスマッチ(男女双方の高望みによる妥当で適切な相手とのすれ違い)』が起こりやすくなったということである。
現代日本における非婚化の要因3:結婚による制限・束縛の増加をメリットと感じづらくなった
1980年代以前の皆婚時代の『義務的な結婚』は、そもそも、異性として好きでたまらない魅力的な相手とばかり皆が結婚していたわけではない。『生活維持(妻子の扶養)・子供を持つ・世間体・親世代の結婚圧力』を中心にした条件面をすり合わせる結婚のほうが多かったため、大多数の人は多少異性としての魅力がない相手であっても、適齢期にお見合いや周囲のすすめ、自分を求めてくれる相手に従って次々に結婚していったものである。
しかし現代の『選択的な結婚・幸福追求の結婚』では、『自分が異性として好きになれて、経済生活・子育ても十分に成り立つような高い基準を満たす相手』とでないと無理をしてまで結婚する必要がないという人が増えたため、かつてのように適齢期に焦って相手の細かい部分にこだわらずに結婚する人は激減してしまった。妥協してまで世間体に合わせてまで、そこまで好きになれない相手(積極的に一緒にいたいわけではない相手)と生活・子供のために結婚したくないという人の割合が過去より格段に増えた結果とも言える。
本当に好きな異性が早くからいて早くから実家を出ている人(低学歴・肉体労働などで結婚のコストやデメリットなどをあれこれ思慮しない人)は『早婚』になることもあるが、婚前からの『恋愛経験・性経験』が増えて『芸能界・メディアの影響による魅力的な異性像』を基準化しやすい現代人は、ますます日常的に出会う凡庸な異性に惹かれづらくなり(誰もが良いと感じる魅力的な異性は自分よりも魅力のある別の同性から先に取られやすく)、一生を連れ添う契約である結婚を出来なくなっているのである。
続きを読む