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2007年04月29日

[芸術心理学(art psychology)][ヴェーバー=フェヒナーの法則]

芸術心理学(art psychology)

芸術療法とも呼ばれるアートセラピー(art therapy)については過去の項目で解説したが、芸術療法とはリラックスできる治療的な制作環境の中で自由な表現行為を行うことによって精神的なカタルシス(感情浄化)と直感的なアウェアネス(気付き)を得ようとするものである。芸術療法で用いられる創作行為には絵画・漫画・粘土細工・彫刻・コラージュ(切り絵)などがあるが、自由闊達な芸術活動(造形作業)によって無意識的な欲求や内面的な情動を発散し表現することによってセラピー効果(カウンセリング効果)を得ることができる。

アートセラピー(芸術療法)は、クライエントにとっては表現療法に分類される心理療法としての意義があるが、カウンセラーにとっては投影法(描画法)に分類される心理アセスメントとしての機能が期待される。クライエントに絵画(家族画・人物画・風景画・樹木画)を描かせる教示を与えて実施する描画法の心理アセスメントには様々な種類があるが、良く知られたものとしては、コッホのバウムテスト(樹木画テスト)やJ.N.バックのHTPテスト(家・木・人の絵を描かせるテスト)などがある。

E.アルマンが嚆矢となったアートセラピーであるが、その開発や変遷とも関係する応用心理学の分野として芸術心理学(art therapy)がある。芸術心理学とは心理学と美学の中間領域にある応用心理学分野であり、「芸術の動機・モチーフの想像・創造性の分析・芸術の制作過程・生理学的な過程・時代や文化による芸術の変化」について研究調査する分野である。芸術を実際に創造する過程の分析や芸術に適性(才能)のある人の特徴の解明、芸術的能力の向上などを目的とする心理学分野だが、最近では科学的な心理学として芸術心理学を研究している研究者は極めて少ない。

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ラベル:心理学 芸術
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2007年04月02日

[パソコン・OA機器の長期使用による頸肩腕症候群(cervical syndrome)]

パソコン・OA機器の長期使用による頸肩腕症候群(cervical syndrome)

頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん, cervical syndrome)は、パソコンのディスプレイ(画面)とキーボードの長時間利用などによって発症する職業病の一種であり、医学的には『同一姿勢の保持・手指の長時間使用・長時間のOA機器の利用・超過勤務』を原因とする過労性疾患に分類される。情報化社会への産業構造の急速な変化によって、日常業務で長時間パソコンを使用する業種が増えており、そういった職業分野では現代病(職業病)としての認知が高まっている。

早期発見と早期治療によって首・肩・腕の痛みや腫れ・痙攣などは改善するが、完治に至るのは難しく長い治療期間を必要とすることも少なくない。ITが普及した当時のアメリカでも、ホワイトカラーのRSI(反復性ストレス障害)が問題となったが、頸肩腕症候群もRSIの一種であり、日本では職業上の過労によって発症したと診断されれば労災を申請することもできる。頸肩腕症候群は、職業上の慢性疲労や過労による筋・骨格の損傷が原因なので、頸肩腕症候群を理由として会社が配置換えを行うことは許されるが、この疾患を理由として解雇や退職を勧奨することはできない。もし、解雇された場合には、労働基準法に違反する不当解雇に相当することになる。

“頸肩腕”症候群と言うように、この病気の自覚症状は『首・肩・腕・手指』などを中心に現れ、一般的には『首の痛み・首の痙攣・肩こり・腰痛・背中の痛み・手指の痛み・手指の振るえ・頸肩腕のしびれ』などの主訴を訴える患者が多い。仕事でパソコンを使い長い時間ディスプレイを見つめている人の場合には、眼精疲労や眼のかすみ・痛みを訴える人も多く、その場合にはVDT(Visual Display Terminal)症候群と呼ばれる眼に症状のでるテクノストレスを疑う必要も出てくる。

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posted by ESDV Words Labo at 07:40 | TrackBack(1) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[クライエント中心療法の“経験に開かれていること(openness to experience)”]

クライエント中心療法の“経験に開かれていること(openness to experience)”

C.R.ロジャーズが考案したクライエント中心療法(来談者中心療法)の究極的な目標は、健康・成長・発展・適応へと向かう実現傾向を促進して、『十全に機能する人間』として肯定的な人生を生きられるように支援することである。

カール・ロジャーズは、人間には誰でも精神的な健康を回復する潜在的な力が備わっていると考え、自我(人格)の機能を成長させて人生を楽しく発展させていくことが可能であると考えていた。その意味で、ヒューマニスティック心理学の基礎理論と潜在的な実現傾向を前提とするクライエント中心療法(来談者中心療法)は、肯定的で楽観的な人間観を持っていると言える。

『十全に機能する人間』とは、実現傾向によって保証される潜在的な精神機能及び対人スキルを十分に発揮している人間のことであり、『経験に開かれている(openness to experience)』状態のことである。経験に開かれていることとは、演技的・表層的・欺瞞的ではない『ありのままの自己(セルフ)』で、現象世界と向き合って『生き生きとした現実』を直接的に経験していることである。

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posted by ESDV Words Labo at 07:05 | TrackBack(0) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする