低血糖症(hypoglycemia)・糖尿病:2
[前回の記事]の続きになります。血糖値が異常に低くなり過ぎる『低血糖症(hypoglycemia)』の基準は、血糖値が『約80mg/dL』以下になることであるが、血糖値が低くなってくるとまず膵臓からのインスリン分泌が強く抑制されて、血糖値が上がりやすい血液環境を作ることになる。『約65-70mg/dL』にまで低下すると、血糖値を上げるホルモンのグルカゴン、アドレナリンが大量に放出されて血糖値を引き上げるシステムがある。
更に『約60-65mg/dL』にまで低下すると、血糖値を上げるホルモンの成長ホルモンが放出されて何とか血糖値を元に戻そうとする。意識レベルや生命に関わってくる『約60mg/dL』にまで低下すれば、血糖値を上げるための最後のホルモンであるコルチゾールが放出されることになる。
低血糖症の原因としては、『飢餓・栄養失調・食事量の不足(神経性拒食症など)・糖尿病の薬物療法(インスリンの過剰摂取)・他の身体疾患』などが考えられる。多糖類の炭水化物である『穀物』を余り食べずに、分解吸収のスピードが速い二糖類の『砂糖』ばかりを摂取しているときに、インスリンが大量分泌されることで低血糖症を引き起こすこともある。
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