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2011年07月11日

[PM理論(P-M leadership theory)とリーダーシップ]

PM理論(P-M leadership theory)とリーダーシップ

集団を統制したり調整したりするリーダーの能力・資質を分類するために、三隅二不二(みすみ・じゅうじ,1924〜2002)が1966年に提唱したリーダーシップ理論が『PM理論(P-M leadership theory)』である。PM理論ではリーダーシップの基本的能力を、“P”と“M”の二元論で考えていくが、P(Performance)とは『目標達成能力』M(Maintenance)とは『集団維持能力』のことを意味している。

集団組織を統制して調整するリーダーシップを生産的に発揮するためには、メンバーの意識や行動を方向づけて指示を出し、決められた目標を達成させる『P機能』が重要視されやすい。だが、指示・計画によって目標達成を推進していくだけでは、そのリーダーシップは十分なものにはならず、集団内の人間関係を調整して対人トラブルを減らしたり、連帯感や協調性を高めていく『M機能』も重要になってくる。

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[ロゴセラピーのPIL(Purpose In Life test)]

ロゴセラピーのPIL(Purpose In Life test)

『人間が生きる意味・価値』を探求して創出することを重視したV.E.フランクル(V.E.Frankl, 1905-1997)は、過酷な強制収容所体験を綴った『夜と霧』の著作を書いて、実存主義哲学とも相関するロゴセラピーという心理療法を考案した。V.E.フランクルは精神病理学の原因論の分野でも哲学的な考察・分析を精力的に行って、『実存的フラストレーション』『精神因性神経症』といった独自の概念を提唱している。

実存的フラストレーションというのは、自分の生きる意味や人生のプロセスの価値を見失ってしまい、自分が何ものであるのかが分からなくなり何をすれば良いのかも見えなくなった時に陥る実存的な欲求不満状態の事である。ライフサイクル論を考案したE.エリクソンが青年期の発達課題の挫折として上げた『自己アイデンティティの拡散(自己アイデンティティの確立の失敗)』とも近似した概念であるが、実存的フラストレーションが高まると自分の存在意義を実感できなくなり、他者との人間関係も悪化しやすくなってくる。

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[P-Fスタディ(Picture-Frustration Study)]

P-Fスタディ(Picture-Frustration Study)

P-Fスタディ(Picture-Frustration Study)とは、クライアントの無意識的な心理内容(葛藤・欲求・感情)を絵画に投影させる事で性格構造を分析する投影法の心理検査(心理テスト)である。24枚の刺激図版から構成されるP-Fスタディの適応年齢は4歳以上とされており、『児童用・青年用・成人用』の3種類の心理検査が既に作成されている。

P-Fスタディ(絵画・欲求不満テスト)は、アメリカの精神分析家ソウル・ローゼンツァイク(Saul Rosenzweig)が開発した心理テストである。フラストレーション(欲求不満)状況を描いたイラスト・漫画を被検者に呈示して、登場人物の一人についた吹き出しに『自分が思ったこと・自分だったら言いたいこと』を書いてもらうことで、力動心理学的に性格特性(怒り・攻撃性・適応性など)を分析していく。

P-Fスタディとは簡単に説明すれば、『欲求不満を感じるフラストレーション場面においてどのような反応・態度を示しやすいか』を確認するテストであり、被検者の欲求不満やストレスに対する耐性・適応を予測したり、現実的な対人場面への適応性・攻撃性を分析したりすることができる。P-Fスタディで用いられるイラスト・絵画は、『イラストに対する先入観(思い込み)』を排除するために、顔の表情や感情表現などは省略されており、シンプルな線画で二人の登場人物が描かれている。

P-Fスタディーで用いるシンプルなイラスト(絵画)は全部で24枚であり、日常生活で多くの人が経験したことがあるような『軽い欲求不満場面(フラストレーション状況)』が漫画の形式で描かれている。イラストには二人の人物が必ず描かれていて、一人の人物がもう一人の人物に対してフラストレーションを感じさせるような発言をしていたりする。その不快で苛立ちを感じやすいフラストレーション場面において、被検者(クライアント)がどのようなことを考えるのかどういう反応を返すのかを、人物につけられた『空白の吹き出し』に自由に書き込んでもらうのである。

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[Ph.D.(Doctor of Philosophy)と博士号の学位]

Ph.D.(Doctor of Philosophy)と博士号の学位

Ph.D.(Doctor of Philosophy)とは、欧米の大学院教育が認定する博士号のことである。英語の直訳では『哲学博士号』となるが哲学科に限定した学位ではなく、物理学・生物学・化学などの理系分野の博士号や、哲学以外の文学・考古学・歴史学などの文系分野の学位も含んだ総合的な博士号の表記である。

英語圏の欧米の大学で授与される博士水準の学位をPh.D.と呼ぶが、英国ではPhDとピリオドを含まずに表記されることが多い。イギリスのオックスフォード大学、サセックス大学、ヨーク大学など、そしてドイツ語圏の大学では英語表記の略を用いて“D.Phil.”という表記がなされている。Ph.D.の日本語訳では、かつては『哲学博士』が広く用いられてきたが、文部科学省は『学術博士』という文理を含む学位の総合性を意味する訳語を用いている。

文科系の学科から理科系の学科まで含んだ博士号の学位であることを明確化するために、Ph.D.を『文理博士』と呼ぶケースも増えている。日本の大学院が認定している文学博士・理学博士・工学博士なども、欧米の学会やシンポジウムではPh.D.として表記されているが、医学博士はPh.D.と区別して“M.D.(Doctor of Medicine) ”と表記される。法科大学院を修了した法務博士もPh.D.ではなく“J.D.(Juris Doctor)”と呼ばれるが、Ph.D.は広義の教養・科学の学問分野に対して授与される博士号であり、医学・法学・工学・教育学のような専門職業系の学位とは区別されている。

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ラベル:大学 博士 学位 学歴
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2011年07月04日

[ピア・カウンセラー(peer counselor),ピア・カウンセリング]

ピア・カウンセラー(peer counselor),ピア・カウンセリング

臨床心理学や心理アセスメント、大学教育(資格制度)などを前提とする公的・学術的な“プロフェッショナル・カウンセリング”に対する概念として、“パラ・カウンセリング”がある。そして、パラ・カウンセリングよりも更に身近なカウンセリングの概念として、“ピア・カウンセリング(peer counseling)”というものがある。ピア・カウンセリングを実施・提供する者を“ピア・カウンセラー”と呼ぶが、『ピア(peer)』とは仲間・同僚・身近な友といった概念である。

ピア・カウンセリングというと一定の研修や教育プログラムがあるとはいえ、“素人による非技術的・感情的なカウンセリング”といった意味合いで受け取られる恐れがあり、プロフェッショナルの心理臨床家(カウンセラー)よりもカウンセリング効果が落ちると思われがちである。だが、クライエントの性格特性や問題の性質によってはピア・カウンセリングのほうが高い効果を発揮できることがある。ピア・カウンセリングとは身近な人間関係の信頼感・共感力を直接的に活用したカウンセリングの事であり、ピア・カウンセラーとは『日常においては友人・仲間として位置づけられるカウンセラー』の事である。

一般的には、カウンセリングや心理療法は『友人や仲間との間(知人間)』では、お互いを普段から良く知っているが故の遠慮や気遣いが働きやすく、『本音で話せない話題・心的内容』が多くなりやすいと考えられている。カウンセリングの主な効果には、抑圧された感情を解放する『カタルシス効果(感情浄化)』、自分の気づかなかった考え方や記憶内容に気づいたり内的世界を自己洞察する『アウェアネス効果(気づき)・インサイト効果(自己洞察)』、信頼できるカウンセラーから支持・保証を与えられる『バディ効果』がある。

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2010年04月22日

[リビドーの備給と『退行・固着』の精神病理学]

リビドーの備給と『退行・固着』の精神病理学

精神分析における精神発達論は『リビドー発達論』とも呼ばれ、『リビドーの充足−阻害』によって精神状態や行動が決定されると考える。

リビドー(libido)とは、生物学的基盤を持つ性的欲動であり、人間の行動を無意識的に規定する心的エネルギーでもあるが、リビドーが過剰になったり適切に充足されないことで、様々な精神症状や不適応行動が発生してくる。リビドーは物理的に実在するエネルギーではなく、精神分析の理論的な仮説概念であるが、人間の精神発達や精神病理の問題を合理的に説明するのに役立っている。

リビドー(性的欲動)が身体のどこの部位で充足されるのかによって、『口唇期・肛門期・男根期・潜伏期・性器期』の発達段階に分類されてくるが、発達段階が未熟な幼い段階では『自己中心性・依存性(甘え)・強迫性・吝嗇(ケチ)』などの性格特徴が目立ってくる。

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2010年04月13日

[ヒエラルキー(Hierarchy)]

ヒエラルキー(Hierarchy)

ヒエラルキー(Hierarchie)『階層秩序・位階秩序』と訳されるが、元々はキリスト教世界における宗教的な聖職者・俗人の位階秩序を意味する用語であった。ヒエラルキーの語源はギリシア語の『ヒエロス(hieros, 聖性)』『アルヘイン(archein, 支配する)』の合成語と言われており、『聖なる支配』を意味していた。

ヒエラルキーという言葉が初めてキリスト教文献で用いられたのは6世紀後半と言われ、『聖なるもの(神)からの距離』に応じて教会・聖職者の上位から下位の秩序が規定されていた。宗教的なヒエラルキーは宗教権威(ローマ教皇)の政治権力(国王)に対する優越を示して、『政治的・社会的な秩序の原型』となったが、ヒエラルキーの階層構造は『国王・諸侯・家臣(戦士階級)・平民の封建主義の身分秩序』にも見られることになった。

封建主義の身分制度の基本構造は、国王(君主)が領土を諸侯に与えて、諸侯が国王に軍事的義務を果たす形式の『主従関係』を結ぶことにあり、諸侯に従っている家臣・家来たちも諸侯との間に『領土・俸給』に基づく主従関係を結んでいる。

日本の江戸時代の『士農工商』の身分制度も、封建主義的なヒエラルキーの一形態である。中世ヨーロッパのローマ・カトリックを頂点とする宗教的ヒエラルキーは、各身分の権利・義務を規定して、『支配―従属関係の正統性』を付与したが、カトリックの権威を否定する『プロテスタントの宗教改革』によってヒエラルキーの強制性が弱められた。

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