現代日本における非婚化の要因2:結婚のコスト増加と結婚の夢・希望のイメージの弱さ
結婚率と経済力が男性で相関しやすく、女性でそれほど経済力が重要ではないのは、男女の平均所得の格差もあるが、男性によっては自分が納得できる性的魅力と優しい世話・ケア(家事育児の役割遂行)があれば、妻となる女性はそんなに仕事で頑張らなくても良いとする価値観の人が今でも少なからずいるからである。
現代日本における非婚化の要因1:若者の平均所得低下・非正規化とパラサイト・シングル
逆に、高学歴で大企業・官庁・専門職などに就職してキャリアアップしてきたような女性だと、『男性は仕事・女性は家事育児(女性はそんなに外で稼いでこなくて良い)』とする伝統的ジェンダーの価値観(妻子の扶養の役割意識)を持つ男性は、自分の自己実現や地位上昇(所得上昇)を妨害する存在と感じられて、結婚相手としては好ましくないと思われる可能性もある。
女性の社会進出が進み、キャリア志向で一生懸命に働く人が増えるにつれて、『結婚して出産すれば今までと同じようには仕事ができなくなるという慣習・現実(相手の仕事と収入に大幅に依存することの不安感・不満感)』が、高学歴で正規雇用の仕事に励んできた女性が結婚を躊躇する一因になっている。
現代で未婚率が上昇している原因の一つとして、『パラサイト・シングル』と呼ばれる実家暮らし・低所得の未婚の男女の比率が高まったことがあるが、これは新卒採用で大手のキャリアコースに乗れなかった平均所得前後を稼げる(数十万円以上の高額ボーナスを支給される)当てのない男女にとって、『結婚のコスト上昇』となり結婚の動機づけを下げているのである。
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