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2009年06月16日

[ローゼンマンとフリードマンの『タイプA性格』]

ローゼンマンとフリードマンの『タイプA性格』

アメリカの精神科医であるR.ローゼンマン(R.Rosenman)N.フリードマン(N.Friedman)が、多くの臨床経験を元に発見した心臓疾患(冠動脈疾患)を発症しやすい性格類型が『タイプA性格』である。ローゼンマンとフリードマンは心筋梗塞・冠動脈疾患・心臓発作など『虚血性心疾患』を起こした患者に対して、性格行動パターンを明らかにするための構造化面接を実施した。その結果、心疾患を発症しやすい性格類型として浮かび上がってきたのが、以下のような特徴を持つタイプA性格である。

成功願望や競争心が平均以上に強く、非常に野心的で負けず嫌いである。

時間的な切迫感や心理的なイライラが強く、いつも時間と仕事に追われていて余裕がない。

他人に対する攻撃性や敵対心が強く、相手が反対したり抵抗するとすぐに怒る。

『自分は何があっても頑張らなければならない・絶対に競争に打ち勝って成功しなければならない』という強迫性が強い。

タイプA性格の人は『競争心が強すぎて心理的・時間的な余裕がなく、他人と敵対して怒りやすい』という性格行動パターンの特徴のために、慢性的なストレスに晒されやすくなっている。ちょっとした不満や失敗などがあると、すぐに激怒して興奮するために、一気に血圧が上昇して心臓・脳の血管にも過剰な負担がかかりやすくなるのである。負けず嫌いで体調不良を認めることもないため、自分でも気づかない内に精神的ストレスを溜め込んで心身共に疲労することがある。そういった毎日の心理社会的要因の積み重ねによって、タイプA性格の人は『心身症としての虚血性心疾患』を発症するリスクが高まってしまうのである。

その一方で、休むことを知らない野心家で行動力と決断力のある『タイプA性格』は、企業社会に対する適応能力が高く、エリート・サラリーマンや官僚、企業経営者などの中にはタイプA性格に近い人が多いと言われている。企業社会や過酷な仕事状況への適応性が高いというのが『タイプA性格の長所・利点』であり、タイプA性格は一般に社会的責任感や目的遂行力が強い。そのため、『成功の証としての地位・名誉・権力・財力』などに対する強い外向的欲求を持っていて、身体の疲労や精神的なストレスのことを意識せずに猛烈に働き続けてしまうのである。

R.ローゼンマンとN.フリードマンは、タイプA性格と対照的な特徴を持っていて、虚血性心疾患(冠動脈疾患)のリスクが低くなる健康的な性格類型を『タイプB性格』と名づけている。タイプB性格というのは簡単に言えば、マイペースで行動する傾向があり、他人との競争における優劣(勝ち負け)にそれほどこだわらない性格のことである。自分の身体の疲労や精神的ストレスを無視して苛烈に働き続けることがないので、タイプA性格よりも企業生活への適応性は低くなるが、その分メンタルヘルスや身体の健康の状態は良くなってくる。タイプB性格の思考・感情・行動パターンの特徴には以下のようなものがある。

競争心や野心が余り強くなくて、他人との勝ち負け・優劣にこだわらない。

マイペースでゆったりとした生活リズムを好んでおり、いつもリラックスしている。

他人とのトラブルがあってもすぐに激怒して興奮するようなことがなく、温和で穏やかな態度である。

『絶対に成功しなければない・何が何でも他人に勝たねばならない』といった強迫性が見られず、『自分は自分のやるべきことややりたいことをこなしていく』という自由な思考(認知)の枠組みを持っている。

posted by ESDV Words Labo at 07:21 | TrackBack(0) | た:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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