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2006年05月26日

[ウーマン・リブ(women's lib)],[セクシズム(sexism)の否定と女性の主体的な人生の選択の尊重]

1960年代、ヒッピーブームのアメリカで誕生した『ウーマン・リブ(women's lib)』のフェミニズム運動は、1970年代に先進資本主義国に拡大して、マルクス主義など人間解放を目指した政治革命思想と結びつく事になった。

アメリカの女性解放運動(women's liberation movement)が日本へと輸出されて、『ウーマン・リブ(women's lib)』という慣用表現で呼ばれるようになった。ウーマン・リブは、マルクス主義フェミニズムやフロイト批判のラディカル・フェミニズムと並ぶ『第2波フェミニズム』であった。

あらゆる男女差別や男女間の社会的格差を撤廃するというラディカル(過激)な立場を取っていて、『セクシズム(sexism, 性差別主義)』という思想概念を用いて男性優位社会の政治・経済・社会・家庭の制度や観念を変革しようとした。セクシズムの表出としての女性差別や女性抑圧の問題を、法律・家族・労働条件(賃金体系)・雇用慣習・教育制度・公共機関・交通機関などあらゆる領域に見出して、男女間にある差別意識や格差容認、伝統思想を批判して変革しようとしたのである。

ウーマン・リブ運動の高揚は世界的な女権拡張運動へとつながり、国際連合は、1972年の第27回国連総会で1975年を国際婦人年とするという決議を下した。『国際婦人年世界会議(1975年)』をメキシコにおいて開催して、全てのセクシズム的な政治経済制度や家族制度を改善するという『世界行動計画』も発表した。フェミニズムの世界的協調を探る会議として、コペンハーゲン会議(1980年)、ナイロビ会議(1985年)、北京会議(1995年)などが開催されたことにより、フェミニズムが政治状況や家族制度に与える影響は大きなものになった。

しかし、男女を文化的に完全に分離するとか、公的場面における生活領域を区分して棲み分けするとかいうラディカルなセパレーティズム(男女分離主義)などが提示されると、権利が拡大する女性の側からも、それは自然な男女関係や男女間の愛情や信頼を否定し過ぎているのではないかといった批判も出始めることになる。

現在のバランス感覚のあるフェミニズムでは、全ての女性の権利や地位を無際限に向上させることよりも、それぞれの女性が『自分の希望する生き方を自由に選択できること・政治・男性・世間・常識から女性の意志決定が抑圧されないこと・妊娠出産に関する女性の意志決定の尊重』という自由主義的な女性主義の実現に重点が置かれている。

posted by ESDV Words Labo at 23:17 | TrackBack(0) | う:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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